『騒動まとめ』内での「グレーゾーン」の恣意的な使用の可能性について

【前提として】

★同人界における「グレーゾーン」とは
「原作が存在するキャラクターや世界観を使用したパロディ同人誌は、版権元に訴えられたら違法だが、著作権侵害は親告罪のため、告訴のない限りは罪にならない」という意味を指す。

★騒動まとめの記述
・「このように、問題の争点はこの引用方法は著作権法に違反するものかというものである
これに関し、あくまで個人の意見として書かせていただくと、黒に近いグレーなのではないかと思われる。」
・「以上でわかるとおり、N氏は違法性がないにしても、同人誌制作のモラルに反するのではないかと訴え、」
・「結局『Fullpedia』に関しては違法性はないものの、かなり厳しいラインでの発行であると推測される。」


ここで注目したいのは、騒動まとめにおいてもN氏の意見においても、
「『Fullpedia』は違法性がない」という判断に終着しているということだ。
先ほど確認した通り、同人界における「グレーゾーン」という表現は、一般的にパロディ同人誌を想定した「告訴されていないから罪にならないだけで、違法なものである」という作品群に対し使用されるものであり、「騒動まとめ」でもほぼ同様の定義で「グレーゾーン」という語句を解説している。
しかし、そういった前提のもとに「グレー」という語句が成立するのであれば、上記両者が『Fullpedia』の適法性を認めているという事実がある以上、『Fullpedia』に対し違法を前提とした「グレー」という表現を使用すること自体、『騒動まとめ』の自己矛盾であり、同人界で一般的な語句の認識と乖離しているということの証明になる。

こうした「グレーゾーン」という語句の影響を考慮すると、「『Fullpedia』は黒に近いグレー」という表現は

  • 告訴されていないから罪にならないだけで、違法なものである『Fullpedia』は
    その中でも更に高い違法性を有するものである

という暗示を読み手にもたらすものであり、
これはつまり、騒動まとめ側が単に語句の扱いが杜撰であるのか、意図的な狙いがあるのかに関わらず、

  • 『Fullpedia』は前提として違法性を有する という印象へ読者をミスリードするもの

で、「中立」を称するページへの記載は許されるべきではない。

 

最終更新:2013年03月10日 06:57