日時

日曜20:00~
Forsterのテキストを話題のガイドラインとして、ゆっくり読んでいます。(テキスト必携ではありません。)
リーマン面は、例えばRiemann-Rochの定理に代表されるように解析と幾何が融合するところなので、話題が豊富です。
本ゼミでは、単にテキストの内容を追うのではなく、積極的にテキストを離れ、関連する話題に脱線することを推奨しています。


テキスト

リーマン面は、Forster「Lectures on Riemann surfaces」です。
代数的トポロジーは、フルトン「代数的位相幾何学入門」です。(いずれもテキスト必携ではありません。)


進捗状況

2018.09.09に実施したトピック雑談「つながっているとはどういうことか」を最後に、休眠状態です。
(世話役の@hamanoboが、急に仕事が忙しくなってしまったため。)
テキストは、4.14辺りまで進みました。

Skype数学勉強会は、特定の先生がいる訳ではなく、どなたでもゼミを立ち上げることができます。
意思のある方、本ゼミを引き継いて再出発しませんか。
もちろん、全く新しくゼミを立ち上げるのも良いですね。


以下は以前の記述です。

2015.12.13以降、改めてForsterのテキストを最初から読んでいます。
Forsterのテキストは進行上の幹として使いますが、状況次第で(むしろ積極的に)枝葉の話題に脱線します。
(2018.06.24現在で、ようやくsection4.12の例(24ページ目)に入りました。進み方はとてもゆっくりです。)

ゼミ中はSkypeのグループ通話に出入り自由です。
発表してくれる人が増えると嬉しいですが、聴講のみももちろんOKです。

参加希望の方は、twitterで@hamanobo宛につぶやくか、参加方法ページの記載に従ってSkype数学勉強会の新規参加者用ルームに入って相談してみてください。

途中からでも十分にキャッチアップできます。
お気軽にお問い合わせ下さい。


過去ログ

2014年秋頃から2017年までの過去の記録はこちらを御覧ください。


Riemann面の記録


Lectures on Riemann surfaces第45回 2018.01.21(Sun)
定例4.2のすぐ後で再定義されたdomainという用語が、これまでのdomainとどう違うのかについての解説。
いずれも「定義域」を意識している。例えば解析接続によって関数の多価性が出てきてしまう時、これまでのdomainに替えて被覆空間を導入してそれを新たな定義域と考えると、関数の多価性を無くすることができる。
この意味で、再定義されたdomainは、これまでのdomainの拡張になっている。
https://idroo.com/board-kDTWNzwLfv

Lectures on Riemann surfaces第46回 2018.02.04(Sun)
4.5の例。分岐のある写像とない写像の例を、それぞれ二例ずつ示した。
https://idroo.com/board-ttiAtYunCR

Lectures on Riemann surfaces第47回 2018.02.25(Sun)
4.6定理。X:Riemann面、Y:Housdorff空間、p:YからXへの局所同相写像とするとき、pを正則写像にするY上の複素構造がただ一つ存在する。
証明は二段階で行う。
まずはアトラスの構成とpが正則写像になることを言う。
pを使ってXを経由してY上にアトラスを構成する。YのチャートとXのチャートは、同じアトラスから取ってきたものになるからコンパチ。よって、pは正則写像になる。
次に、Y上にpを正則にする別のアトラスがあったとして、それが先程のアトラスと同じであることを言う。
先程のYから別のアトラスを導入したYに対して写像idを考えると、ふたつのアトラスは相互にコンパチである。よってpを正則にするアトラスはユニーク。
ホワイトボードは、前回のものと同じものを使って、今回分を追記した。
https://idroo.com/board-ttiAtYunCR

Lectures on Riemann surfaces第48回 2018.03.25(Sun)
4.7定義。Lift。
4.8定理。Liftの一意性。
4.7定義では、X、YおよびZは単なる位相空間であり、YからXへの写像pとZからXへの写像fも単なる連続写像であった。
一意性を言うために、4.8定理では条件が厳しくなっていて、XとYはHausdorff空間、pは局所同相写像である必要がある。
Hausdorff性は、対角集合Tがclosedであることを言うために使われる。
pが局所同相写像であることは、p(y)の近傍Uにちょうど送られるようなyの近傍Vを取るために使われる。
その他、開集合や連続関数の定義についてもあらためて議論した。
ホワイトボードは、今回も同じものを利用した。
https://idroo.com/board-ttiAtYunCR

Lectures on Riemann surfaces第49回 2018.04.22(Sun)
4.9定理。p:Y->X不分岐正則写像、f:Z->X正則写像のとき、g:fのliftZ->Yは正則。
pの不分岐正則という性質により、開集合を適切にとると局所的に双正則写像を作ることができることがポイント。
Consequence。p:Y->Xとq:Z->Xのいずれもが不分岐正則の時、fiber preserving map f:Y->Zは正則。

Lectures on Riemann surfaces第50回 2018.06.03(Sun)
4.10定理。X,YはHausdorff、pは局所同相写像のとき、X上の経路u_s(t)をすべて同じ点を始点としてリフトできるのであれば、リフトされた経路の終点も同じでリフトされた経路はhomotopicになる。
pは局所同相写像なので本来はあまり強いことは言えないのだが、経路が全て同じ点を始点としてリフト可能という条件を加味すると、この定理の主張が成り立つ。
証明の途中で未解決であった事(わからなかった事)は以下の三点。
1. Claim aにおいて、A_hatが[0,epsilon_0[ x Iで連続であることを言うにあたって、A([0,epsilon_0] x I) ⊂ Uを使う。なぜepsilon_0が含まれる閉区間を使うのか。右側半開区間ではいけないのか。
2. Claim bにおいて、u_hat_s|I_epsilon(tau) = φ ○ u_s|I_epsilon(tau) for all s ∈ I_sigma(delta)を主張するときにliftの一意性を使う。具体的にどのように使うのか。
3. 証明の最後の方で、p^(-1)( b )がdiscreteという記述が出てくる。discreteはどうやったら言えるのか。→(解決済み)YはHausdorffなので分離公理が使える。=>と思ったが、実はHausdorffではない一般の位相空間について、局所同相写像はdiscreteであることが言える。第52回の議論参照。

Lectures on Riemann surfaces第51回 2018.06.24(Sun)
4.11定義。被覆写像。
4.12被覆写像の例。
ホワイトボードは、ここ数回同じものを使い続けている。
https://idroo.com/board-ttiAtYunCR

Lectures on Riemann surfaces第52回 2018.07.01(Sun)
前々回に提起された疑問について議論した。結果として、次の定理を得た。
「XとYが位相空間で、pをYからXへの局所同相写像とする。この時、pはdiscreteである。」
発表者に用事があって、この回は一時間程度で終了。
https://idroo.com/board-ttiAtYunCR

Lectures on Riemann surfaces第53回 2018.07.29(Sun)
被覆写像の定義(4.11)をおさらい。
4.13定義。curve lifting property。
4.14定理。位相空間YからXへの任意の被覆写像は、curve lifting prppertyを持つ。
証明の途中で[0,1]閉区間のコンパクト性を用いるが、これは単に[0,1]閉区間を有限個に分割できるという意味ではなく、X上の開集合U_kがuの部分区間u_kを含み、かつU_kのpreimageがY互いに重ならないようなU_kの同相なY上の開集合の和集合となるように[0,1]閉区間を有限個に分割できるという意味である。
今回から新しいホワイトボードを使用。
https://idroo.com/board-MgHyMbj0HO


トピック雑談


第19回 2017.01.08(Sun)
局所閉集合について。
まず相対位相を定義した後、それを用いて局所閉集合を定義した。
最後に、Sが局所閉集合であることと、Sが全体集合の部分閉集合と部分開集合の積集合で表せることが同値になることの証明を行った。
http://chat.pixiv.net/roomtop.php?id=1112454

第20回 2017.01.22(Sun)
ランチェスターの第二法則について。
X軍とY軍が戦う時、単位ユニットあたりの火力が同等であれば、軍勢の数が多い方が「圧倒的に」有利になる。
その理由について、一階の連立微分方程式をたててそれを解くことで説明した。
その後議論が発展し、微分方程式の解き方としてもう一度微分して二階の微分方程式にする手法ではなく行列表現を用いることで一階の微分方程式のままで解くことができること、指数の行列べき、さらには行列を対角化することでより見通しをよくすることなどに話が及んだ。
https://whiteboardfox.com/83410-1444-4734

第21回 2017.03.12(Sun)
Riemann-Rochの定理について。
閉リーマン面の分類を考えるにあたって、双正則な変形を同一視する観点では、種数gでは不十分である。
X上の双正則な変形での不変量は、層のコホモロジーと呼ばれる。
オイラーポアンカレ標数という不変量は解析的に計算できるが、位相的にも計算することができる。
これがRiemann-Rochの定理が意味するところである。
オリジナルのRiemann-Rochの定理は閉リーマン面に関するものであったが、代数曲線や代数多様体に関するものへの拡張が次々になされた。
http://chat.pixiv.net/roomtop.php?id=1124189

第22回 2017.12.31(Sun)
ガンマ関数とベータ関数
B(x, y) = Γ(x)Γ(y)/Γ(x+y)の証明。
https://clono.jp/pub/share/3230/9bbb62616d765f7b3adb21146ab676901ebe5d5fdf5a3d181bea6d06777459f0

第23回 2018.09.09(Sun)
つながっているとはどういうことか
連結だが局所連結ではない位相空間の例として、位相幾何学者の正弦曲線とくし空間を取り上げて議論した。
https://idroo.com/board-MgHyMbj0HO

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最終更新:2020年07月05日 21:05