決戦編 活動レポート

あらすじは決戦編 あらすじ 66~最終話(77話)を参照。
ReBURSTにおいての最終章となるエピソードで、最終回も含まれる。
GG三闘将をも撃破し、アルカデスへの道を目指すことになったリョウガ達。一方、ハリルとキャロラは因縁の相手であるフロードを倒すために本拠地のあるGG本部へと突入する。まさに決戦と言える内容から幕を開ける。話の内容は、おおまかに三つに分けられる。


ポケモンを無視したり、活躍を奪い続けていた物語の最後にふさわしく、ポケモンの扱いにおいては歴代最悪で、まるで最終ダンジョンによくある、復活ボス&今まで登場した謎や仕掛けの応用といった様な内容や展開が続く。
  • ヤッピーのあふれ出る欲望
  • さらに加速する力のインフレ
  • ポケモン未登場、怒涛の連続と蔑称
  • Bハート関連設定破棄
  • ポケモン要素の全てにおける無力化と放棄、最悪を超えた状況
ここで黒の章と明記している話はポケモンに対して全く容赦が無く、表現においては原作破壊ですら生ぬるい。最終的にポケモン要素においては、伝説のポケモンの力(B戦士として見ても)すら通用しない程であり、どうやっても取り返しの付かない修正不能な状態に陥った。

また、73話はあまりにも不満点が多すぎるので、1話なのに内容別にまとめることになってしまった。

白の章
三闘将をも撃破し、アルカデスへの道を目指すことになったリョウガ達。ハリルとキャロラは因縁の相手であるフロードを倒すためにGG本部へと突入した。フロードには切り札があり、白き英雄とも呼ばれるレシラムへとBURST。今までの物語を牽引した功労者ハリルを一瞬でかませへ。
パワーインフレの末路。レシラムのB戦士の登場はまさに最終章を思わせる展開であり、主人公補正以外では誰も太刀打ちできない次元へ突入してしまう。ゼクロムと対を成す伝説のポケモンである、レシラムのBハートによる永久封印や道具化によって、たまっていた皆の怒りが爆発。これまでの描写からは、無能・変態ロリ等と呼ばれるフロードが選ばれし伝説(最低限の評価で神器)に変身する衝撃の展開には、多くのポケモンファンから怒りと悲しみの声があふれた。

黒の章
ついに最大の謎、アルカデスの謎が明かされる。ポケモンそのものが登場しない話がしばらく続き、BURST形態も登場しないまま進んでいく。フロードの過去では殺しを連発し、今まで以上に酷な展開でもある。アルカデスの能力とゼクロムの敗北。さらにレシラムも捨てられる扱いには、ポケモン世界や原作にとって史上最大の侵略といえるだろう。おそらく、ポケモンの出番と扱いは歴代から見ても最悪。作者でさえもツイッターで残酷だと書き込むくらいだった。
また、リョウガとガリュウの会話と尻尾の謎や飛べない翼など、物語全体の複線などが次々と回収されてき、物語は永遠の塔へと舞台を移す。

永遠の塔・決戦の章
リョウガVSフロード、この漫画における最後の決戦。永遠の塔・最上階にて世界の粛清を止めるため、強襲!サ○ヤ人やセ○ゲーム規模で全世界の運命を背負った戦いに挑む。TVで生中継の状況や、多くの人々が一戦を見守る内容は最初で最後の展開となった。そのため、久しぶりに再登場する人物もいた。



決戦編・白の章(66~68話)

第66話『裏切りと復讐と・・・』不満点

  • 最初の一コマに、ミジュマルやキバゴなど可愛らしいポケモンが、人々とと連れ立って歩く風景。
    二コマ目以降の本筋とは一切関わらない。ほとんど異世界かと思えるほどの違和感がある。
    「ポケモン漫画」としての体裁を取り繕うためだけに、ポケモンが出ているコマを取って付けたのだろう。
  • 買い出し中のヤッピーの前にゲルブが現れ、彼に発信機を渡そうとするが、ヤッピーはその誘惑を断ち切る。しかしこれまでヤッピーは、不利になるとすぐにリョウガたちを見捨て、逃げ出してばかりいた。しかも仲間たちは、そんなヤッピーを制裁しまくってばかりで、当然彼の裏切り行為に対するフォローなどもなかった。なぜ、何の脈絡もなく唐突に彼の仲間意識が強くなったのか、謎である。
    • ちなみにヤッピーが最後に逃げ出そうとしたのは、クーガ村編でのルーカム戦。この時は崖から落ちてきたリョウガとミルトの下敷きになり、クッション代わりにされた。
  • ヤッピーの「オレたちはアルカデスと共に、GGを滅ぼそうとしている」という発言。しかしリョウガたちはこれまで、自分に狙いをつけて襲ってくるGGを撃退するために戦っていただけであり、GGの壊滅が目的だったことは一度もない。彼らの目的は、あくまで『ガリュウとアルカデスに会うこと』である。
    • 嘘八百の可能性もあるが、もしGGに最大手ZBCとつながりがあるとすれば、汚職が蔓延しているメディアだと世間で黒い噂が流れる世界になってしまう。よくあるコネや金で懐柔し、情報操作で騒動を沈静させ、表向きではよい顔をしている。
  • フロードに復讐するため、GG本部に乗り込むハリルとキャロラ。しかし彼らは、BHS決勝でフロードが行方不明になったことしか知らないはずである。どこでフロードが本部に帰還したという情報を得たのだろうか。
  • 壊滅させられたGGメンバーのひとりが、ハリルの「誰に襲われたのか」という質問に対して、「フロードにやられた」と回答。組織を崩壊させた張本人とはいえ、ボスを呼び捨てにするのはどうなのか。逆に言えば、それだけフロードにカリスマが無かったということかも知れない。
  • キャロラの習得したヤムチャ目線。戦いについていけない、次元が違う等と発言した人物が戦線に復帰した例は非常にまれなことである。まさに力のインフレによる破産宣告に等しく、修行をして強くなってラグやカルタ以上に三闘将と渡り合ったキャロラといえど戦力の立て直しは非常に困難である。
    • 同時に以降の戦いはリョウガ&ハリル、新人物でしか太刀打ちできないことも意味している。
  • しかも、これまでポケモンの相性やBハート経験値、伝説のポケモンとB戦士を助ける要素を出しておきながらキャロラの発言であり、BHSでも述べていたが、エンブオーVSキリキザンの戦いでこの発言は全くありえない。
    • さらに、人間を鍛えて物理で殴ればいいという結果を一層強めてしまい、もはやポケモンはB戦士にとってはただの変身道具であることを象徴してしまった。

第67話『進化対最強』不満点

  • 最強体となったフロードの強さを見て、「どれだけのポケモンたちを犠牲にしたのか」と憤るハリル。ポケモンをろくに気遣ったことがないリョウガより、彼の方が余程主人公らしく見えてしまう。
    • だが、ハリル自身もポケモンを犠牲にするフロードの組織にいた事実。
    • しかも、過去には「町一つ壊して帰ってきた(ハリルも活躍したらしい)」という描写がある。ハリル自身もフロードのために「ポケモンを犠牲にした」手伝いをしている矛盾。
  • さらにハリルは、レシラムを伝説のポケモンと驚いていたが、始めてリョウガと戦った時はレシラムと同格で対となるゼクロムを見たのにまるで驚かず、不完全BUSRTと嘲笑していた。
  • キリキザンのBURSTハートを、不要だからという理由でポイ捨てするフロード。自分の手持ちなのに、この扱いはひどい。というよりそれは、悪の組織の下っぱのような、人望もカリスマ性もない小物がやることである。
    • フロードは封印していたBURSTハートでレシラムとBURSTするが、やはりと言うか何と言うか、レシラムのデザインを無理矢理人型に押し込めた結果、股間に剛毛がそそり立つという卑猥極まりない姿になってしまった。*1
    • そもそもレシラムは、女性的なイメージでデザインされたポケモンである。こんな半裸のガチムチ露出男と融合すること自体、無理があると思われる。
  • ゼクロム、レシラム、コバルオン、テラキオン、ビリジオンのBハートとB戦士が登場したことによって、この世界を守る中核となる伝説のポケモンの大半が存在しないことになる。
    • そうなってしまった時点で、もはや人とポケモンが暮らす世界とはいえない。
  • 「アタシ達B戦士は回復早いんだから…」と、この期に及んでもB戦士の強さばかりをアピール。ポケモンと関係ないところで人間の強さばかり語られても、何の意味もない。*2

第68話『強者の涙』不満点

  • ハリルをあっさりと下すフロード。相性でも能力差でも絶望的に不利な三闘将を二人も撃破するという大金星を上げた後だけに、この無残な扱いに不満を感じた人は多いだろう。凄まじいパワーインフレである。
  • 第一ハリルは、リョウガとの初戦で相手をボッコボコにして勝利したが、リョウガのゼクロムは、フロードのレシラムと同格の存在である。再戦時も互角だったとは言え、キャロラの悲鳴に気を取られなければ、勝利できていた可能性もある。なのに、なぜ彼と同格のはずのフロードに完敗するのかわからない。
    • さらにハリルは、主人公よりも(ダーク)ヒーローを徹底して貫き通し、彼の活躍はこの漫画のひとつの名物?だった『主人公よりも主人公らしいライバル』として注目されていたが、一撃で何もできずに敗北してしまったことで主人公のライバルとして今まで築き上げてきたもの*3をすべて壊してしまった。チームの優勝に貢献し、MVP経験もあるエースを追放するようなもので、ハリルのファンに対してもこれは醜いと言える扱いである。
  • キャロラも一瞬で敗北。今回はまるで死亡したかのような描写であり、エンブオーファンは涙目・・・
  • フロードがそれだけパワーアップしたということかも知れないが、それはそれで、BURSTハート内のポケモンより人間の強さの方が重要だと言われたようなものである。伝説のポケモンと謳いながら、結局その扱いは一般のポケモンと大して変わらないのだ。
  • 彼らの目的だった父親の敵を討つことが果たせなくなり、ストーリーとしての爽快感も欠如。
    • 最大の目的を主人公へ押し付けることになり、主人公持ち上げに一役買うことに。
  • 突然涙を流しながら、「力がないのは悲しいこと」「誰も悲しむことのない世界を作る」という理想を語り出すフロード。事前に彼がそんなことを考えていたという描写はどこにもなく、キャロラと同じように「何言ってんだコイツ」と思った読者も多いはず。と言うか、理想を求めるのは、レシラムではなくゼクロムである。
  • フロードの最強体覚醒と、ハリルの敗北を感じ取ったリョウガ。もちろん、彼がそんなニュータイプ的能力を持っているなどという設定が語られたことはない。
    • 一部では、ゼラブル山編でヒルグレイツが、本来知り得ないはずのリョウガの目的地に、先回りして待ち伏せしていたことなどを根拠に、「BURST戦士はお互いの存在を感知できる超能力があるのでは」という仮説が出ている。
  • レシラムの登場に反応する、ゼクロムのBURSTハート。ゼクロム自身は姿を見せるどころか、声出し出演さえせず、あくまで『Bハート』という道具として扱われているように見える。
  • フロードの強化を感じ取ったリョウガは、「今の俺たちでは、フロードには到底かなわない。だからアルカデスの元へ向かうんだ!」と、羅針盤の起動を急ぎだす。
    この時点でのリョウガにとってのアルカデスとは「憧れのヒーロー」なので、この発言は「勝てないから庇護を求めに行く」という意味に他ならない。
    • リョウガが自分の弱さを自覚し、勝つために退くことを選べるようなキャラなら、この判断は妥当だっただろう。
      だがリョウガは、自分で血と汗を流す主人公であり、
      アルカデスに「どんな困難に出会っても挑戦して強くなる」と誓った者であり、
      「オレの辞書に無理はない」が身上の男であり、
      フロードが手に入れたレシラムの力と対を成す、理想をつかさどるドラゴン、ゼクロムのB戦士である。
      仲間であるハリルがやられたのに助けにも行かず、自らレシラムフロードと戦おうともせず強者にすがるというのは、上記のすべてに反する行動だ。ましてや、強くなって会いに行くと誓った当の相手にそんな理由で助けを求めるなど、恥ずかしいとは思わないのだろうか。
  • 「アルカデスってどんなヤツなんだ?」と今更のように訊かれたリョウガは「よく覚えていないんだ」
    つまり、リョウガが持っているアルカデスの情報は、ゼラブル山で回想したのがすべてだったということだ。
    以下、これまでリョウガが語ったアルカデス像↓
    「オレの家族であり師匠であり…目標みたいなそんな感じ…めちゃくちゃ強くって…世界をまたにかけて悪者をブッ倒してまわってるスゲー奴なんだ!」
    「すっげえ強くてカッコいいもん…そりゃ誰だってあこがれちゃうよな!」
    「アルカデスがそんな酷いことするはずないだろ…!」
    「アルカデスはどんな時でも、自らの命を投げうって…世の中のために戦っていた…! そのアルカデスがそんな酷いことするはずないんだ!!」
    全部、リョウガの妄想だった。ハリルでなくても「ふざけるな!!」と言いたくなる。最大目標がこんないい加減では、何のための旅だったのかさっぱり解らない。
  • 動き出した羅針盤を、リョウガたちはなぜか止めようとする。羅針盤の動きがアルカデスへの道を開くものなら、妨害しようとするのはおかしいのではないか。
    結局、つかまったリョウガたちごと飛んで行ったので、捕まえるのが正解だったらしい。もし捕まえ損なっていたら、勝手に羅針盤が飛び去って終了だったのだろうか。


決戦編・黒の章(69~74話)

第69話『父とアルカデス』不満点

  • ポケモン未登場。
  • ガリュウからアルカデスの力を継いで、フロードと戦おうとするリョウガ。しかし作中では、GGが過去にどんな悪行をしたのかも、今何をしようとしているのかもろくに語られていないので、なぜリョウガがアルカデスにならなければいけないのか、理由が分からない。
    • なお、リョウガはフロードの目的に関して「この世界を破壊しようとしている」と説明しているが、その事がフロードの口から語られたのは5回も後の74話である。おそらくGGの幹部たちだって知らなかったであろうフロードの目的を、リョウガが知っているのはおかしい。
  • ゼクロムという、誰がどう見ても最強の切り札を持っているくせに、それを捨ててまでアルカデスの力を求めるリョウガ。ポケモンの力を軽視しているようにも見えるため、ポケモンファンからすれば、到底納得できない展開である。
  • 光の羅針盤とは一体なんだったのか。なぜアルカデスに会い、そして力を受け継ぐためにBURSTハートが6つも必要だったのか。
  • ゼクロムがBURSTハートに封印されたのは、GGに対抗するためだったそうだが、封印された後ガリュウと共に戦った描写がない*4。まさか、ガリュウをアルカデスに導くためだけに封印されたのでは……?
  • ガリュウから「いずれオレの息子が来る」と言い残されていたらしい管理人。しかし体力自慢大会編にて、サビンはガリュウに、リョウガを止めるよう頼まれたと言っていた。息子を危険に晒したいのか晒したくないのか、ガリュウの目的が見えない。
  • アルカデスの能力についても「強大な力」というだけで、具体的にどんなことができる力かもここでは説明されない。それで石化する自己犠牲を賛美されても、意味が解らない。
    • 要するに、この期に及んで肝心なことが何ひとつ説明されておらず、読者を置いてきぼりにして話が進められているのである。
  • リョウガは、アルカデスになれば石化すると知った上でなろうとしている。
    1話で旅立つとき、母親のハルナに「必ず無事で帰ってくるよ」と約束したはずだが、その約束を破る事になってもいいのだろうか。
  • 某RPGの最終マップのような土地*5だが、ポケモンが一匹もいない。こういう秘境にポケモンがいると、生物間を出せたはず・・・
  • ミルトの告白。ポケモンを題材にしていなければ良い展開になっていたかも・・・しれない。
    • リョウガはミルトに対して惚れるような行動や描写は一切行っておらず、フラグすら立っていない。むしろ檻に閉じ込められた時が好感度を稼ぐ最大のチャンスだったのに、好きの反対である無関心を貫いたためフラグ自体を根本から折っている。

第70話『試験』不満点

  • ポケモン未登場。2話連続でポケモンが一コマも描かれず、さらにBURST戦士すら登場しない(できない)ため、もはやポケモン漫画である必要性が感じられない。
    • 特にこの回は、背景はおろか扉にすらポケモンがいない上、主人公たちの目的もポケモンと関わりがないという、ポケモン要素のなさでは全話中随一と言える有様だった。
  • Bハートを掲げて、「BURST!!」と叫んでもBURSTできず不思議がるリョウガ。手の甲に添えていなかったからじゃないのか?
    • そもそも、生身の管理人さんにいきなりBURSTして挑もうとするのはB戦士としてどうなのか。
  • 管理人が試験の概要を説明していないのに、ミルトは「管理人の妨害をくぐり抜けて石像に触れれば合格」と決めつけている。管理人は「引き継ぐに値しない者に石像は触れさせない」としか言っておらず、「自分を乗り越えろ」などとは一言も発していない。
  • アルカデスの石像周辺では、特別な空間(フィールド)が発生しており、BURSTできないと説明する管理人。(あまりいい方法とも言えないが)数少ないポケモンの出番を、根こそぎ奪う展開である。
  • リョウガは仲間たちを囮に使ったり、管理人が寝ている隙を狙ったりして、こっそり石像に触ろうとするなど、せこい手段を次々と用いる。強さが足りていれば、そんな卑怯な人間でも力を引き継いでいいのか? 使い方によっては世界を滅ぼすことも可能な程強大な力なのだから、正しい心の持ち主が受け継ぐべきだと思われるのだが。
  • 試験の合格には、ガリュウも数ヶ月を要したと語る管理人。リョウガは急いでいるのに、ここで無意味に展開を引き延ばす意味はあるのか? フロードがリョウガの合格まで待っているとは、とても思えない。仮にフロードが来るまでにリョウガの試験が終わったとしても、それはそれでご都合主義と批判されるだろう。
  • 実は、修行内容が超聖水修行。いろいろと共通点がある。
    • 主人公の師匠に当たる人物もクリアしたが、数ヶ月掛かったと修行相手自らの忠告
    • 触れれば(キャッチ)すればクリアと単純な勝利条件
    • ズルをしてクリアしようとする描写
    • 真夜中に睡眠中の隙をついてクリアしようとした。元ネタは寸前*6で踏みとどまったため、リョウガの卑怯さが逆に目立ってしまう。
    • 真夜中でも修行相手は隙を見せていない
    • 体が思うように動かず(空気が薄い)こちらには負荷が加せられている
  • ポケモンとBURSTできない試験を、楽しそうに戦い続けるリョウガ。結局リョウガにとってはポケモンとの融合など強くなるための手段でしかなく、他に強くなる方法があるならどうでもいいものなのだろう。
  • ミルトのパ○○ラ。力の入れる部分を明らかに間違っている

第71話『フロードの過去』不満点

  • 相変わらず、リョウガを手放しでベタ褒めするミルトたち。読者との乖離が甚だしい。
  • フロードの父カレードは、レシラムのBURSTハートを抑止力として使うことで、無用な争いを避けるようにしていた。一見、平和を愛する高潔な人物に見えるが、結果的にレシラムを、生き物ではなく兵器として扱っているようにも感じられる。
  • レシラムとBURSTし、カレードの政敵デロンを殺害する、青年時代のフロード。BURST戦士とはいえ、ポケモンに人を殺させるというポケモン作品のタブーをあっさりと破ってしまい、ポケモンファンの反感を買った*7
  • カレードは、B戦士であることが不思議なほど「傷つけたくない、戦いたくない。」を掲げているが、レシラムのBハートを持つことで抑止力として持っていることが逆効果となっている
    • レシラムは世界を滅ぼしてしまうドラゴンである。装備はしていないものの、危険な物(例:悪の変身ベルト)を常に見せつけ、持ち歩いている。その気になれば自分の意思で伝説の装備をまとうことができるため、非常に物騒に見えてしまう。
  • デロンの息子は、敵討ちとしてイワパレスのBURST戦士を用意し、フロードを一蹴する。登場して僅か数話で、伝説のポケモンもかませ犬へと早変わり。
    • なお、このイワパレスのBURST戦士は、おそらくカレード殺害の下手人でもある。たった一話の間に、ポケモンが2匹も、殺人犯に仕立て上げられてしまった。
  • ついでに、このイワパレスのBURST戦士、御多分に洩れずデザインが不評。
    • 具体的に言うと、頭にイワパレスの甲羅をそのまま乗っけているように見える。どう考えても、体のバランスが悪いだろう。そのせいでひどい頭でっかちになっている。ひっくり返されたら自力で起き上がれないんじゃないか?
  • このBURST戦士は、おそらく本物(オリジナル)のBURSTハートを使用していると考えられる*8が、本物のBURSTハートは貴重品だったはずである。昔はどこにでもあったのか? 単にデロンの人脈を駆使して調達したのかもしれないが。

第72話『アルカデスになる者』不満点

  • フロードの放った火の玉一発で、瞬殺されるカルタとラグ。
    サビンに負け、三闘将にも負けて、何のパワーアップもしていないのだから当然である。
    最早足止めの役にも立たない。一体何のためについてきたのやら。
  • 何の脈絡もなく、「私の理想の世界に、お前は含まれていない…スマナイな…」などと言いながら、ゲルブを始末するフロード。ゲルブは他の幹部と違い、フロードに対する裏切りを考えるどころか、最も忠実に仕えていたと思うのだが、そんな部下を何故始末する?
    • 「理想」と語っているが、ハリルも言っていた通り、レシラムが求めるのは「真実」である。ポケモンに関する根本的な設定を誤解している。
  • カルタとラグがフロードの足止めに向かった事をミルトから聞かされても、構わず試験を続けるリョウガ。
    これまでの戦いから考えて、カルタたちがフロードにかなわない事は分かっていたはず。
    つまりこれは完全に、強くなるために仲間を見捨てた、ということだ。
    チャビオ道場編でゼクロムに会った時、リョウガが言った「仲間や家族を守れるぐらい強い男になりたい」という理想は一体どこへ行ったのか。ゼクロムに対する裏切り以外の何物でもない。
    本当に仲間の事を思うなら、試験を諦めて3人がかりでフロードに挑んだはず。ゼクロムの力があるのにそれが無理だったとでも言うのだろうか?
  • 管理人戦の最中、ヤッピーの解説がいちいち入るため、バトルのテンポが悪い。過去にも何度もあった問題点だが、今回はヤッピーひとりが解説をしているために余計に不自然さが目立っている。

第73話『新アルカデス誕生』不満点

ポケモンを蔑む内容が非常に多く、不満点をポケモンの扱いやストーリー展開等、ジャンル別に分けます。

73話 ポケモンの扱い(主にレシラム)における不満点
  • ガリュウに触れ、アルカデスの力を引き継いだフロード。リョウガのこれまでの修行には、何の意味があったのだろう。
  • アルカデスの力を手に入れたフロードは、最早レシラムさえ不要だと、BURSTハートをポイ捨てする。ヤッピーは「伝説のポケモンなのに」と言っていたが、それ以前にそのBURSTハートは、カレードの形見であるはず。そんな簡単に捨てていいものなのか?
    • リョウガのゼクロムと違い、相当な鳴り物入りで登場したくせに、最終的な扱いはそのゼクロム以下、単なる使い捨てアイテム同然である。登場からたった数話でレシラムの価値がここまで暴落することなど、一体誰が望んだだろうか。
  • 第一フロードが最強体になったのは、レシラムとBURSTするためだったはず。それなのに、あっさりとレシラムを捨ててしまうのは、あまりに行き当たりばったり過ぎる展開である。
  • 自ら用意した最高のお膳立てであるゼクロムVSレシラムという舞台を作りながら見事に壊す
  • 正々堂々とした決闘に横槍を入れてトドメをさすような行為である。
  • その後のフォローも一切無し。
  • 空間の制約が解かれてゼクロムのBハートが力を放ちだすと、リョウガがゼクロムの感情を代弁する。ポケモンの気持ちを少しでも考えたのはいいのだが、このためにゼクロムが直接語る出番は失われてしまった。

73話 ストーリー関連の不満点
  • 期待していた読者に対しての裏切り、同時にフロードに死亡フラグ*9が立つ
  • リョウガの人とポケモンが平和に暮らせるという発言。
    • しかし、人とポケモンに対して良いと思える行いをしたことは一度も無い
  • 『無駄な努力』といえば例を挙げられるほど、今回の修行は意味がない。
    • ミルトはフロードによってリョウガへと投げつけられ、結果的にフロードがアルカデスを奪取する手助けをしてしまった。発信機を付けられたヤッピーといい、リョウガがまだアルカデスの力を得ていないことをわざわざフロードに教えてしまったラグといい、仲間たちは役立たずを通り越してリョウガの足を引っ張ってばかりである。
  • 思い描いた結末よりも悪い道をたどった絶望の未来が、ついに現実のものになってしまった。
    • 伝説のポケモン・三闘獣のBハート化を皮切りに滅びへの道が助長していった。
  • 頭の中で、最悪の方向へ描きながらも常に耐えてきた人も多かったが、自分の妄想の方が少し幸福だったと思えるほどだった。
  • これは、常に最悪の方向・選択肢を進み続けていった結末と思われる。
    • 伝説のポケモン・三闘獣は悪の組織の前に降伏し、違法行為をする力として使われる。
    • さらに、格上とされる希望の象徴・ゼクロムとレシラムも止まることを知らないインフレの前に捨てられ、挑んでも完全敗北する世界。
    • イッシュ最終進化ポケモンたちも大半が永久封印され、残された希望は帰還せずに全て全滅。
    • 1話の時点でマドロシティという、混沌とした世界が存在している。
  • こうして書いているだけで悲しくなるが、ここはポケモンにとって毛並みやツヤが悪く、傷が耐えない酷い世界かもしれない。
  • 外部、パラレル世界の手助けなしでは滅亡間近という、最悪の世界観が出来上がってしまった。


73話 アルカデスについての不満点
  • そして、レシラムを捨ててまで手に入れたアルカデスの力とはどんなものかと言うと、単に全てのタイプのBURST戦士になれるというだけ。全てのポケモンならいざ知らず、全てのタイプと言うだけでは、使えるポケモンの数は、単タイプだったとしても多くて17種類、複合タイプを考えるとそれ以下になってしまう*10。何百ものポケモンたちが存在する世界において、たった17種類の能力が使えるだけ、しかも使い過ぎると体が石になってしまうという制限ありでは、世界を変えることができるなど、到底思えない。
    • そもそもフロードは、アルカデスの力を手に入れる前から、キリキザンとレシラム、2つのBURSTハートを使っていた*11。そのため、今更「17のタイプが全て使える」などと言われても、折角手に入れた力が、以前から出来ていたこととあまり変わっていないように見えるので、凄さが伝わらない。
    • 第一、散々伝説のポケモンと持ち上げておいて、結局「複数の一般ポケモンにBURSTできる方が強い」と言われたのでは、いよいよレシラムの立つ瀬がない。
    • 特撮などでも、多彩な基本フォームを全て使いこなして挑んだが、強敵は難なく捌き、対処して圧倒→完敗する話も存在している。
    • メタモンのへんしん。ポワルンのとくせい:てんきや、カクレオンのとくせい:へんしょく、ポリゴンのテクスチャーなどの能力で相手に合わせて自分のタイプや姿を変えるポケモンは意外といる。

  • ただでさえ、不評の声が上がるBURST形態が一気に増えるという展開。伝説のポケモン達の登場と力のインフレで、もう新BURST戦士は収まると思っていた矢先だったため、スレ住民達を震撼させた。
  • アルカデスの能力を見て困惑するヤッピーたちの様子に、管理人は「知らなかったのか…」と呟く。
    無理もない。まさか前任者の息子が、アルカデスの能力について何も聞かされずにきたとは思わなかったのだろう。ゼクロムを筆頭に知っていた者はいくらでもいそうなのに、なぜここまで誰にも訊いてこなかったのか。

  • 同じタイプに押される伝説のポケモン。ギャグとまで言われるほど常識では考えられない。
  • 本来、17全てのタイプの力があっても伝説のポケモンを倒すまで至らない。映画等で登場すれば相性が良くても完敗することが普通。
    • どれもフロードの長髪と合わないポケモンが多数。コスプレ、滑稽な姿となっている。
  • ダイケンキの時のフロードのポーズが、片足で立ってバレリーナのようなポーズを決めたり、爪先をそろえて投げキッスの姿勢で技を放ったりと妙に女性っぽい。ダイケンキが侍モチーフだということを理解していないのではないだろうか。

73話 戦闘についての不満点
  • 本来ならゼブライカVSゼクロムなら、ゼクロムのとくせい:テラボルテージの力を見せる絶好の機会となっている。ゼブライカはとくせいによって全てのでんきタイプのわざを無効・吸収できるが、ゼクロムは相手のとくせいに影響されず得意かつ、格上のでんき技を放つことが出来るからだ。最悪の斜め上を行く展開に誰が得をするのだろうか?
  • ダイケンキとBURSTするも『電撃完波(ライトニングパーヴ)』でダメージを受けたフロード。彼は更にゼブライカとBURSTし、恐らくでんきタイプの必殺技『電撃切裂(ライトニングスラッシュ)』でリョウガを倒すが、ゼクロムは本来なら、でんきタイプのわざを四分の一に軽減してしまう。タイプチェンジの凄さを表現したいのなら、なぜ相手に対して不利なポケモンや、効果の薄い技を使うのか分からない。これで「世界を変えられる」などと言われても、説得力に欠ける。
  • 本来の世界では絶対ありえないことを絶望視しているため、ポケモンに詳しい人ほど伝わらず、わからない

第74話『世界の行方』不満点

  • 倒したリョウガにとどめもささず、わざわざ一週間待ってから世界を消去すると宣言して飛び去るフロード。いつ石化するかもわからないのにそんな悠長なことをしている暇があるのか。行動のすべてにおいてわけがわからない。
  • 永遠の塔。脈絡も複線なども無く、突然現れた。まるでラスダンのような名前である
    • 砂嵐に霧で見えないとあるが、実際にはありえない光景でありトンデモ気候といった描写をやりたいのだが、自然風景が伝わってこない
  • フロードが世界を消すといっているが、世界観がまともに描かれておらず感情移入しにくい。
    • フロードはアルカデスを名乗って世界の消去を宣言したが、そんな誰も知らない名前より、世に広く知られていたであろうGGのボスとして宣言した方がまだしも効果的なのではないか。
    • そもそも、伝説のポケモンならば一匹の力のみで世界を焼き尽くすことが出来るが、捨ててしまったために世界を消すといわれても危ない・ヤバイと感じられない
    • 例を挙げれるとすれば、カイオーガなら地上を大雨で制圧するほどの力を持っている。平和な世界観をじわじわと侵攻する展開や、パニックになる町並みの様な描写が無く、ただテレビで怯えるだけだった。常識で考えれば、世界を消去するなど荒唐無稽な妄言であり、ただ宣言されただけでは誰も怯えすらしないだろう。
  • フロードに倒されたリョウガを看病するミルトとヤッピー、管理人。一方で、同じくフロードに敗れたカルタとラグは、気にかけてもらうどころか、名前すら出して貰えていない。
    • 殺されたのかも、ずっと気絶しているのかも説明されていない
  • 夢の中でガリュウに再会したリョウガは、ゼクロムと完全なBURSTが出来ていないと指摘される。ガリュウ曰く、「ゼクロムのBURST戦士なら当然あるはずの尻尾がない」という事らしい。
    • だが、チャビオ道場での修行を経て完全なBURSTが可能になった(と思い込んでいた)リョウガに対し、レンドは尻尾のことについて一切言及していなかった。彼はゼクロムと完全なBURSTを遂げたガリュウを知っているのだから、リョウガの姿を見れば、『尻尾がない=不完全なBURST』だと気付くはずである。
    • ガリュウは、ゼクロムとのBURSTでは当時のGGにすら勝てなかったからアルカデスになったはず。なのにアルカデスとなったフロードと戦うのにゼクロムとの完全融合を勧めるのは矛盾している。レンドが尻尾について知らなかったことから考えても、もしかしてガリュウも尻尾を生やせてはいなかったのでは?
    • これを始め、今まで作中では、ゼクロムの尻尾が生えることを暗示する伏線などは、何もなかった。そのため、このパワーアップも、かなり唐突な印象を受けてしまう。
    • 父親に言われるまで完全に融合していない事に気付かず、「心が重なっている」と言い張っていたリョウガ。一回顔を合わせただけで心が重なったと思い込み、それ以降ゼクロムと何の交流もしてこなかった事が明白となった。
  • 過去の身勝手な行動の数々を反省するでもなく、「全ての力を重ね合わせてフロードと戦う」と、ゼクロムに背中を向けたまま宣言するリョウガ。
    • リョウガの思い違いを正す前に、尻尾という結論を先に言ってしまったため、「尻尾が欲しいから力を合わせる」という話になってしまっており、何の進歩も感じられない。ゼクロムも唯々諾々と尻尾を生やすことを許してしまい、せっかくのゼクロムとの交流を築き直せる機会が台無しである。
    • 1話からの複線を回収した見方もできるが、本来ならラスボスのような扱いをされており、能力もすでに完成しているゼクロムに成長の要素を持たせるのが間違い。強いが、成長しなければ使えない武器を扱う老人・病持ち聖騎士に成長しろと言っているようなものである。
    • ゼクロムの出番は、僅か2ページ5コマ。いずれのコマも小さく、とても主役ポケモンの扱いとは言えない。尺の都合もあったのだろうが、本来ポケモンとの交流シーンはバトルなどより遥かに重点を置いて書かなければならない場面である。


決戦編・永遠の塔・決戦の章(第75~77話)

第75話『永遠の塔』不満点

  • 取材陣は「永遠の塔」を登ろうとするが、ヘリコプターや飛行機などを使っても頂上に辿り着けない。ゼラブル山編でもそうだったが、わざわざ「人間にもポケモンにも出来ない、BURST戦士にのみ可能」だということを強調しているように見える。ポケモンを題材にした漫画であるのに、ポケモンの出番を奪うような描写は、果たして必要あるのだろうか。
    • このときポケモンを連れた人(ポケモントレーナー)も登れないと膝を付いていた。「ポケモントレーナーよりもBURST戦士の方が強い」と見せ付けているように見える。
    • 丸々一週間TVで放映されたのは、誰も来ない塔の頂上で、ただ座っているフロードの姿である。それを見て世界が終わりだなどと、誰が思えるものか。
  • 「永遠の塔」頂上にて、フロードとの最終決戦を開始するリョウガ。しかし、彼は飛べなかったはずである。ゼクロムと完全にBURSTしたことで飛べるようになったのか? だとするなら、それに関する描写が必要だろう。
    • もっとも彼は、雲をつくほど高いゼラブル山を素手で登り切ったという前科実績がある。
    • 前回ガリュウに『何でもひとりでやろうとしている』と指摘されたはずなのに、結局リョウガはひとりでフロードに挑んでおり本当に行動の進歩がまるでない。尻尾が生えて迫力が増したなどと評したところで説得力は皆無である。
  • 『激流砲射(アクアエミッション)』で濡れたリョウガに『電撃切裂(ライトニングスラッシュ)』を浴びせるフロードを見たポリーヌは、「こんなのバトルじゃない」と評する。しかし、ポケモンには『みずびたし*12』というわざがあるし、アニメでもサトシがタケシとの試合で、スプリンクラーを利用して勝利していた(スプリンクラーの作動は事故のようなものだったためサトシはバッジは貰えないとジムを後にした)。これらもポケモンバトルではないというのだろうか?
    • イッシュ地方では東の海域でまれに出会える可能性がある、初代から活躍しているラプラスやスターミーは技マシンが多彩に使え、ハイドロポンプから10まんボルトといったアルカデスと同じ攻撃を、姿をチェンジせずとも一匹で行うことが出来る。同タイプ対決への対策も「バトルじゃない」と言い張れるのだろうか?
    • ランターンにロトム(洗濯機)と水+電気タイプを持つポケモンもいる(この漫画が連載されていたBW世代の時点で)。
  • フロードの「無理」という言葉に対して、「無理かどうかは最後までやってみないと分からない」と返すリョウガ。しかし初期のリョウガは、「無理」や「ダメ」というネガティブな言葉を極端に嫌っており、「無理じゃない!!」という台詞はリョウガのキャラクターを形成する重要な個性のひとつだったはずである。なぜ、この台詞を使わなくなったのかは、リョウガの心境が変化したという描写がないので、全くの謎。これでは、精神的に成長したというよりも、いつの間にか別人になっていたと言う方が正しいだろう。

第76話『一人の力と世界の力』不満点

  • 永遠の塔から遠く離れた場所で、TVごしに応援することしかできないミルトとヤッピー。結局最初から最後まで役立たずのままであった。
    • しかも二人ともアルカデスの強さに絶望するばかりで、ゼクロムと完全融合しているリョウガを「勝つ見込みがない」とまで言い出す始末。伝説ポケモンであるゼクロムの強さは一切考慮しようとしない。
    • 既存作品のポケモントレーナーなら、常にポケモンと一緒に危険な場所に挑み、すぐそばで適切な指揮をこなす。安全な場所で泣き喚くだけのミルトたちには、何の共感も抱きようがない。
  • GG本部では、フロードに敗れたハリルとキャロラが、コバルオンたちに救助されていた。しかしコバルオンたちは、人間を深く憎んでいたはずであり、なぜこのような行動に出たのか、全く不明。
    • しかもコバルオンたちは、フロードが最強体になるためのエネルギーを吸い取られた後*13なので、本来なら疲労しているはず。なのに自分の命を削ってまでハリルたちを救ったのは、あまりにも不可解である。
    • BURST戦士の適性のひとつとして「自然にポケモンから好かれる」というものがあるらしいので、ひょっとしたらそのためかもしれない。
    • しかしBHS編などで野生のポケモン達はハリルを見て逃げ出すシーンがあるため考えにくい。
  • 「まるで映画を見ているみたい」と発言している人物がいるが、ポケモンリーグ中継、四天王やチャンピオンクラスのポケモンバトルになると、これ以上と思われる激しい力と技のぶつかり合いになると思われる。そのため、B戦士の常識を超えた破壊力と迫力を伝えようとしているが、元々スタジアムをも揺るがすポケモンバトルと比べているために意味を成しておらず、ポケモンの世界観をきちんと学習していないと受け取られてしまう。
  • 読者はこの戦いでフロードは一度見逃したリョウガを本気で倒そうと予想するだろう。そして、圧倒的な力でいつでも倒せる状況に追い込んだが、何故か倒さずに次々と変身形態を見せて、生命力の無駄遣いを行う。Bハートも奪わず、戦う興味を失うこともなかった。
    • 読者達にはまるで、リョウガが何かの補正に守られているのが見えてしまっている。
    • 同時に前回の『見逃し』と合わせて、フロードの問題行動の一つになっている。
  • リョウガの戦闘内容が前回と全く同じどころか、いきなり一試合一発の決まりがある超必殺技を使ってしまい、見せ場も早々に潰されてしまっている。
    • そのため、必殺技を撃つこともできず淡々とやられるだけとなってしまい、最後の戦いにもかかわらず、アルカデスのデモンストレーションという内容になってしまった。
  • あまりに一方過ぎる展開に「絶望しか伝えられない(要約)」と嘆くが、平成三部作と呼ばれる特撮作品の最後を飾るエピソードでも、ラスボス相手に手も足も出ない展開に、報道陣が「例えどんな絶望だろうと撮り続ける」とのセリフがある。
    • 人と怪獣が手を取り合って力を授けてから最後の戦いに挑む内容など、オマージュのようにも聞こえるが、あちらの方は、報道陣の苦悩や絶望から逆転→完全勝利まで全て撮り続けたことによって、非常に意味のある演出となっている。
    • しかし、今作では最後の最後で中継カメラが壊れてしまい、決着の瞬間が見られず、世界中から力や声援を受け取った証拠が無かった。
  • ハリルとキャロラを救った後、世界中のポケモンたちに呼びかけ、リョウガに力を送るコバルオン。しかしリョウガは、これまでゼクロムを含めポケモンを気遣ったことが殆どなく、「自己中心的な主人公」だというイメージが強い。また、キャロラと違いポケモンに好かれているという描写もないため、ポケモンたちが力を貸そうと思うのが、不自然に見えてしまう。
    • そもそもコバルオンたちには「争いあう人間を嫌う」設定があり、アム戦でゲラゲラドキドキと戦闘狂ぶりを見せつけたリョウガに好意を持つなど考えられない。
    • もっとも、フロードによって世界が滅亡の危機にさらされているので、ポケモンたちを守るための緊急避難だとは考えられなくもない。
  • 『世界中から力をもらって勝つ』というのはよくある展開だが、そこに至るまで出会った人たちとの絆などを描いていなければただのご都合主義になってしまう。リョウガにそういった絆が皆無であったことは、ここまで嫌というほど描かれている。

第77話(最終話)『果てしなき冒険』不満点

  • 最後の表紙は、ゼクロムの前に立って遠くを見つめるリョウガ。『ゼクロムと同じ方向を向いている』姿を描きたかったのだろうが、本編でのリョウガの態度から『ゼクロムはリョウガを見ているのに、リョウガはゼクロムに見てもらおうとするだけで、ゼクロムを見ていない』ようにしか見えない。それはきっと愛じゃない。
  • BURSTを解除し、生身の状態で殴り合うリョウガとフロード。最早完全に、ポケモンの漫画ではない。
    • 特にフロードは、「世界を変える力」としてアルカデスの能力を引き継いだのに、自らその能力の使用を放棄している。果たしてアルカデスの力が本当に強力なものなのか、疑問である。
  • リョウガとの戦いの最中、フロードはアルカデスの力を使い果たし、石化してしまう。フロードが力を引き継いでから、まだ一週間と少ししか経過しておらず、しかもこの期間でアルカデスの力を使って行ったのは、
    • リョウガを叩き伏せる
    • 取材陣を脅すために山を割って見せる
    • 『永遠の塔』に登る
    • 一週間後にリョウガと再戦する
これだけである。いくら伝説のポケモンとはいえ、BURST戦士ひとり倒せないのでは、世界を滅ぼすことが出来るとは、到底考えられない。
もっとも、アルカデスの力を得たガリュウも、GG(グレートガベル)を完全に壊滅させることは出来なかったので、前々からアルカデスの強さについては疑問視されていたが。
  • ひとりよがりな悪党との対比に、みんなの力を掲げて戦う主人公を描こうとしたのだろうが、リョウガ自身がひとりよがりの態度をまったく改めていないため、口先だけの「みんなの力」になってしまっている。
  • 最終決戦を終えた後、「ゼクロムをBURSTハートから解放できる方法がある」と言って、新たな旅に出るリョウガ。しかし、今まで彼が、BURSTハートに封印されたポケモンたちを解放した、もしくは解放しようとしたことは一度しかなく、永久封印という設定を疑問に思う様子もなかった。なぜ急にゼクロムを解放してやる気になったのか、心情の推移に関する描写が何もない。
    • しかも、ゼクロム以外にも本物(オリジナル)のBURSTハートに封印されているポケモンたちは数多く存在するが、リョウガは彼らに言及していない。特にリョウガの目の前でポイ捨てされたレシラム。
  • また、リョウガは封印されたポケモンを解放する方法について、「文献を調べたら載っていた」と言っているが、一人の少年が少し調べただけで分かるようなことを、なぜ他のBURST戦士は実行しなかったのだろうか。この世界の人間の良識が問われる。
  • 最後の締めとして、「リョウガと仲間達のポケモンを巡る冒険は果てしなく続くだろう」と語られる。だが、果たして本作で描かれた彼らの旅の中で、ポケモンたちをめぐったことが一度でもあっただろうか?


未回収の伏線

本作はこれで終了したが、未だに回収されていない伏線が数多く存在する。連載を終了するタイミングは、今まで何度もあっただろうに、新しい伏線を張っては放置するということを繰り返すのは、ストーリーメイキングでは望ましくないとされることなのだが……。
  • 最初の表紙のみに描かれた人達
    • 第1話のカラー表紙には、リョウガを中心に、ずらりとキャラクターたちが並んでいるが、ミルトとヤザ司令を除くと、ストーリーに登場した者は殆どいない。彼らの正体は何だったのか?
    • 例外は、隅っこにチラッと描かれているローレン。
  • ミルトに関連すること
    • 第1話でミルトが口にした「ジェイク先輩」なる人物や、彼女が所属する「組織」の存在。これらの台詞から推測すると、どうやらミルトは、何らかの組織に所属するエージェントだったらしい。だが、上司に報告・連絡・相談などをしている場面が皆無なため、全くの謎である。
      • 作画担当の田村光久は、自身のTwitterで「どこかの村の自警団的な存在」と語っている。この発言を受けて、ミルトがBURSTハートの存在を知らなかったのは、所属している組織があくまで地域規模の大きさしかないからだろうと、アンチスレでは推測されている。
    • ゼラブル山編で言及された、ミルトがバルジーナを持っている(らしい)という事実。しかし、第3話で語られて以降、生身のバルジーナは最終話まで登場せず、本当に持っているのか、疑問視されている。
  • BURSTハートに関する技術の全貌
    • いつ、誰が、何のために、作った物なのか一切語られていない。
    • 結局最後まで、本物(オリジナル)が人工品に優っている部分は、具体的に説明されなかった。このため、「本物はポケモンを永久封印してこき使う悪辣な道具」という印象しか残らなかった。
    • 人間がポケモンと融合することで得られるメリットも、一切言及なし。作中に登場するBURST戦士が揃いも揃って常人離れした身体能力を持つこともあり、BURSTして戦う理由が不明瞭なままだった。
  • ドラゴンタイプの力
    • ヒルグレイツ戦で話題に上がった『ドラゴンの力』だが、その後リョウガの習得した必殺技がことごとくでんきタイプだったため、本当に使えるようになるのか謎のままに。もし使えないとしたら、元のポケモンより遥かに劣化しているとしか言えない。
  • GG幹部たちの動向
    • 七戦騎のうち、ハリルとキャロラを除く5人がどうなったのか不明。ヤザやルーカムも不明。GG本部が崩落した際に、ズルッグ、クリムガン、バルジーナ、シビルドンが解放されたという場面はあるが、これが果たしてルーカム、キギャン、ルコフ、トガの使用していたポケモンたちかどうかは分からない。
    • 三闘将も、リョウガとハリルに敗れ、BURSTハートを回収されて以降は、完全に登場せず。ひょっとしてアムは、今でも水の底なのでは……。
    • ゲルブも生死不明。
  • 謎の少年
    • ゼクロムのBURSTハート内で門番をしていた少年。その正体については時々議論されていたが、結局分からず仕舞いのままだった。
  • ラグとチョロネコの関係
    • リョウガBURSTハートを奪われそうになったラグの様子から、彼女とチョロネコの間には、何らかの絆があると思われる。だが、過去に何があったのか、それが語られることはなかった。というより、ラグ自身がチョロネコを顧みることが一切なくなってしまった。
  • 捨てられたキリキザンとレシラム
    • 両方とも本物(オリジナル)のBURSTハートに封印されているため、恐らく出られないと思われる。どちらも、より大きな力を手に入れたフロードに捨てられてしまい、さらに誰かが拾ったとも考えられず、解放される見込みはほぼないため、永久に放置されることになるだろう。
  • ReBURSTの意味
    • BURSTは『ポケモンと融合すること』だとまだ推測できるのだが、結局接頭語のReについては説明なし。アンチスレでは「『リ』ョウガが『BURST』するから『リバースト→ReBURST』」だと言われている。
    • 『ポケットモンスターSPECIAL』と文字数を合わせるために『Re』と付けただけで特に意味はないとも言われている。

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最終更新:2016年02月10日 20:18
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*1 なお、「尻尾が生えていない」という批判があったが、翼に隠れてよく見えないだけでちゃんとある。

*2 耐久力を自慢するのなら、ポケモンが大爆発しようが、波乗りで大津波を起こそうが、一切HPが減少しないポケモントレーナーは無敵の耐久を持っているといえるのではないだろうか。

*3 一貫した目的、貴重な常識人、インフレ化した状況で大事な戦力、進化による大幅強化等・・・リョウガ以上に彼の方が物語を築き上げた部分や描写が多い

*4 レンドは、ガリュウとゼクロムの関係について、「完全なBURSTができていた」と語っていたため、一応BURST戦士として活動していた時期はあったと思われる。

*5 高い岩山に囲まれ、船で行けない。雪原が広がる土地で常に即死や全滅の危機が付きまとう危険地帯

*6 ズルして取れば修行にならないことを知り、あえてやめた。その人物も熱血だが、頭は良くないといった特徴を備えている

*7 過去の作品に、ポケモンが人間を傷つけるという場面がなかった訳ではないが、やはり自分のお気に入りポケモンが殺人に手を染めるというのは、見ていて辛いものがある。ましてやレシラムは、伝説のポケモンというだけあって特に人気が高く、そう感じた人は多いだろう。

*8 人工BURSTハートはGGが発明したものだが、このエピソードはフロードの過去を描いたものであり、GG設立以前のことだと考えられるため。

*9 アルカデスの力を使い果たせば石化する。その気になれば、攻撃を避けて逃げ続けるだけで勝利できる。おそらくアルカデスもこの代で終了するだろう

*10 例えば、じめんタイプだけを持つ最終進化形のポケモンは、イッシュ地方には生息してしない。この地方に存在する単じめんタイプのポケモンはモグリューのみである。

*11 両方ともあっさりと捨ててしまったが。

*12 相手のタイプをみずタイプに変えるわざ。なお、ダイケンキはこのわざを覚えられない。

*13 少なくとも一週間以上経過してはいるが。