●ES AUTO
レンズ |
C.C.ペトリF1.7/40mm 4群6枚 |
シャッター |
SEIKO ESF 2〜1/1000秒 オートフラッシュマチック機構(強制発光可)フラッシュ撮影時1/20 セルフタイマー内蔵 |
露出計 |
CdS使用 EV0.5(F1.7-2秒)~EV17(F11-1/1000) |
対応フィルム感度 |
ISO(ASA)25~800 |
フラッシュ |
シンクロX接点 ホットシュー、シンクロターミナル |
焦点調節 |
二重像合致式距離計連動 パララックス補正マーク |
重量・大きさ |
125x80x59mm 550g |
価格 |
¥33,000 |
発売 |
1974年6月(国内) |
●ES AUTO F2.7
レンズ |
ペトリF2.7/38mm 3群4枚 |
シャッター |
SEIKO ESFB フラッシュ撮影時1/20 |
露出計 |
CdS使用 EV6-EV17 |
対応フィルム感度 |
ISO(ASA)25~800 |
フラッシュ |
シンクロX接点 ホットシュー |
焦点調節 |
二重像合致式距離計連動 パララックス補正マーク |
重量・大きさ |
124x79.5x60mm 480g |
価格 |
¥24,800 |
発売 |
不明 |
●ES AUTO
レンジファインダー、電子式プログラムシャッター搭載。ペトリのレンズシャッター機の中で最も大口径のレンズを装備する。
ペトリコンピュータ35ではシャッターは内製されていたが、この機種ではセイコー製のものが採用された。現UCS社長でペトリOBの渡邉勝明さんによると、本社工場で組み立てを行っていたとのこと。
鏡胴部には絞り値とAからGまでのアルファベットの記された操作環があり、通常撮影時はどの位置でもプログラム制御となるが、ホットシューに、フラッシュを装着すると押されるスイッチが内蔵されており、フラッシュを取り付けるとシャッター速度が1/20になり、背面のスライドスイッチをAにセットすると低輝度自動発光モードに、Fにセットすると強制発光モードとなる。また、鏡胴部の操作環を裏蓋記載の表とフラッシュのガイドナンバーを照合しながらA-Gいずれかにセットするとフラッシュマチックとなり、絞り値にセットするとマニュアルフラッシュ撮影ができる。セイコーESFを搭載した同時期の他社機(ミノルタハイマチックE、リコーエルニカ35等)に比べ、フラッシュ装着が必要とはいえ、絞りがマニュアルで設定できる点で優れている。
国内発売は1974年であるが、1972年にPETRI Computer Ⅱとして発売されたとする資料がある。また、「ES AUTO」の部分のみプレートを貼ったモデルの写真が日本カメラショー総合カタログにみられる。このことから、当初PETRI Computor Ⅱだったのを、PETRI ES AUTOに名称変更したか、あるいは輸出先により名称を変えていた可能性がある。
このほか、カメラ名標記をボディ刻印としたもの、銘板の貼りつけとしたタイプがある。
【作例】
●ES AUTO F2.7
ES AUTOのグレードダウン型。ES AUTOと比べると、レンズは3群4枚の38㎜/F2.7に改められ、セルフタイマーとフラッシュマチック、シンクロターミナル、バッテリーチェックランプが省略された。鏡胴部にA(オート)及び絞り値を設定する操作環があり、Aは通常撮影用のプログラムオートで、絞り値はフラッシュ撮影用で1/20秒にセットされる。低輝度自動発光の機能もないことから、背面のスライドスイッチも装備されておらず、フラッシュ撮影は撮影距離とガイドナンバーに応じマニュアルで絞りを設定して行う。
また、シャッターはビハインド形式となっており、ボディの意匠こそES AUTOそのものだが、価格及び仕様は大きく異なっており、取扱説明書の記載から、カメラの名称も区別されていることが伺えることから、ES AUTOとは別機種とみるべきと考えられる。
38㎜/F2.7付きのES AUTO。セルフタイマーとバッテリーチェックランプがなく、レンズ周りや鏡胴部の意匠も40mmF1.7付きとは大きく異なる。
CarenaにOEM供給されたモデル Carena Computer II(写真提供 怪鳥様)
世界のカメラと写真用品79年版に掲載されており、ペトリカメラ倒産後の78年のフォトキナに展示されたことがわかっている。
最終更新:2020年05月04日 06:39