TvZ概観

タイミングごとに異なる勝ち方が存在する
列挙するタイミングは基本的に互いに大きな内政ダメージが入らなかった場合であり、内政ダメージに応じてビルドが遅れるので修正する必要がある。



MarineTank系のタイミング


~10分 Zergが仕掛けてきたラッシュを返して勝つ

TerranとZergのオーダーによって細かく変化するが、基本的にZergが序盤にラッシュを仕掛けた場合はDroneの伸びが遅れるタイミングが早いぶん内政の遅れが激しいので、よほど上手いタイミングを突かないとTerranがワーカー十数体の犠牲を出しても十分Terran有利になることが多い。これが10分以降になるとZergも内政がある程度整ってからのプッシュになるので軍隊を一方的に失わない限りリカバリーが効き、対等な立場でいかに上手くさばくかという勝負になってくる。

~11分 Zergが準備できていないところにプッシュをして勝つ もしくは内政負けしない工夫をして後につなげる

基本的にZergはドローンブーストができれば恐ろしいほどの内政力を発揮する。Nogasスタートから早いマクロHatか3rdHatを建ててドローンブーストが出来ていれば7分時点でDrone五十数体に至ることも十分可能だ。
それを避けるためには、ドローンブーストだけをさせないように継続的なハラスをするか、ドローンブーストをしている隙に大ダメージを与えるプッシュを狙うか、即3OCや即4OCによって内政差をつけられないようにするかの3択になる。
Terranがハラスやプッシュを選択する場合、TerranのハラスやプッシュにあわせてZergにユニット量を揃えられた場合、Terranはユニットを失うとその後しばらくプッシュが出来ないためZergにとって伸び伸びとDroneを増やせる時間となりテラン不利になりやすい。
その事態を避けるためには、撤退できる編成を使用するか、タイミングの妙を利用する必要がある。撤退できる編成とは、Speedlingをも引き撃ちできるHellionや、Tier1ユニット相手のMarineMedivac(回収可能)などである。
これら単体の編成でなくとも、Hellionを護衛として使えるだけでもSpeedlingからの追撃を受けにくくなるし(SpeedlingがHellionに近づこうとしたらHellionが逃げ、他のユニットを殴ろうとしたらそうして固まったところをHellionに焼かれる)、Medivacにユニットが載りきらなかったとしても、Medivacに載りきるだけ損耗した瞬間にのせて撤退することで多少反撃しつつ被害を抑えることができる。タイミングの妙というのは、前に出てきたテランのユニットを食えるだけのユニット量をZergが揃えようと思うと内政の遅れが大きすぎるようなタイミングに前に出るようにするということである。これは相手のオーダーによっても変化してくるが、トッププロプレイヤーはこういったタイミング感覚に優れているのでリプレイをよく観察すると良い。こうしたタイミングの妙が特にわかりやすいのは11/11 2raxスタートである。大量のZerglingを作ったり全Droneを動員したりSpineを過剰に建てたりして一度プッシュを返したとしても、ワーカー数が伸びずにZergが不利になっているようなゲームが見つかるはずだ。こういった早期プッシュはまだ一度もドローンブーストをしていないタイミングで戦闘が始まり資源がカツカツなぶん、Droneと軍事ユニットのトレードオフぶりがよくわかる。MKPやMaruPrimeのような韓国テランがよく2raxMarine BunkerラッシュからMarineを8分ぐらいまでずっと前に出したままのゲームを行うが、それが強いのは最初から一度も相手にドローンをまとめて作らせないようにしているため、どこかでZergがユニット量を揃えてTerranのユニットを潰しにきたとしてもそれによってZergの被る内政の遅れが甚大だからである。
継続的なハラスを選択する場合はMicroとMacroの基本技術が、不意をついたプッシュを選択する場合はZergのオーダーへの理解力・予測力と運が、即3OCや即4OCによって内政差をつけられないようにする場合は序盤から終盤までのオーダーを綺麗に組み立てる力とMacro能力、そしてラッシュ対応のMicro力が重要になる。


このステージを過ぎてZergのDroneが70体を超え内政がほぼ完成すると、Zergはほとんど軍事ユニットだけを作り続けるような段階になる。6分や7分であればTerranが前に出てザーグリングを作らせるだけでもドローン生産とのトレードオフになるのでフェイクで前に出ることにZergの内政を制限する効果があるが、Zergの内政が完成したあとになるとそれも期待できないため半端なタイミングで前に出る意味は薄い。これ以降TerranはハラスやCreep除去を中心として立ち回り、アップグレードや編成が整った自分が強いタイミングで攻める、つまり自分の都合で攻めることになる。もちろん相手の編成が整いきってない確証があれば攻めればいいし、ドロップで相手のPoolを破壊できた場合など相手のユニット生産を妨害できたなら攻めればいい。

12分を過ぎればZergの生産インフラが整いInfestorなどのTechも追加されZergを一気に攻めきることはまず無理になるので、お互いにしばらく内政インカムの安定が確約される。そのためテラン側のワーカーの数が重要になる。12分以降の展開を取る場合はSCV70体以上に到達するまでにいかにSCV生産を止めずサプライブロックを受けずスムースに到達したかによってMarineTankだけを連続生産し始められるタイミング、4thを確保できるタイミング、プッシュに前に出れるタイミングがすべて変わってくるのでテラン側の内政が非常に重要である。


~16分 Zergの3-base Hiveオーダーに対してHiveユニットが出てくる前に削るタイミング

これまでに大きなダメージを与えていなければTerranが攻め切れないだけのユニットをZergも用意できるため、4th以降を潰すくらいが目標になる。
Hiveユニットに移行する前のZergはまだ大量のDoublelingにInfestorやMutaliskという機動力の高い編成であるため、TerranはCreep内に深入りしないようにして、Zergに包囲されないように気を使いつつ心持ち早めのSiegeで慎重にZergを削っていくことになる。それと同時に相手のTechを見極めながらBroodLordを用意している相手にはすでにReactoredStarportが1つ存在するとしてもStarportを2つ追加、UltraliskにはMarineしかいないのであれば合計5つ以上のTechLabRaxを用意する必要がある。(Infestor対策に2Techを回し続けていた場合などであれば3,4のTechLabでも十分になる)Ultralisk相手にStarportを作ってしまった場合も、Bansheeを作ることによってInfestorを狩ったりUltraliskを一方的に攻撃することが可能。

~それ以降数分間 Hiveユニット対策のユニットを揃えつつMMTankで時間を稼ぐタイミング

時間を稼ぐといっても、マルチタスクで相手のベースを割ることでZergの軍隊を対応に使わせるような立ち回りが基本になるので、それまで以上に激しくZergを攻めることになる。
ZergがBroodLordに行った場合は目に見えて機動力が落ちるためドロップやマルチアタックの有効性も増し、なおさら激しい展開となる。


19分~ そして泥沼へ

お互いに新しいベースが思い通りに取れずに全軍で新しいベース1つを守るような展開。
ZergがHiveユニットに移行する隙にTerranがZergのベースを割るがZergはZergでクロスカウンターでTerranのベースを1つ道連れにしている場合や、TerranがZergのベースを削ろうとしたときにTerranのユニット損耗が激しすぎて編成の整ったZerg相手に前方のベースを破棄せざるをえなかった場合に発生する。
新しいベースが取れるまでインカムがゼロになったり1~2ベース並のインカムに落ち込んだりする。
MMTankとドロップでBroodlord編成を振り回した場合に多い。


30分~1時間ゲー そしてMass Battlecruiser Mass Ravenへ

十分なベース数があり、PlanetaryFortress・Bunker・TankなどでZergの攻め手を塞いだ場合に発生する形。
狭い通路2つを固めれば地上の攻め手を封じて5ベース確保できるMetropolisや、通路1つを固めれば地上の攻め手を封じて4~6ベース確保できるShakurasで発生しやすい。
MarineTankやMMなどと一緒に使っても効果の高いRavenをまず揃えていくのが基本である。


中盤のスキャン

  • Lairへの進化をどのベースで行ったかや、Spireがどこにあるかをこれまでのハラスによって把握できていればスキャンで簡単にHiveタイミングを見ることが出来る。
  • 集合地点として設定されやすい地点をスキャンするほか、複数のHatcheryで生産されたユニットが通ることになる経路をスキャンすることでTechスイッチを把握しやすくなる。
最終更新:2012年10月01日 16:14
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