「それゆけ!乙女の戦車道!!」に登場する専門用語の解説

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#contents() *「それゆけ!乙女の戦車道!!」に登場する専門用語の解説 歌詞中に数々の専門用語や地名(主に大戦での戦場)が登場する本曲。 カラオケや鼻歌で歌うはいいけど、まるで意味が分からんぞ! 歌詞に砲弾は込められないがココロが込められん!と思った貴兄や貴女も、この解説を見れば安心だ。 歴史や用語に詳しいお兄さんたちは添削、修正をよろしくお願いします。 ---- **1番(武部沙織パート) ・無限軌道 戦車の足回り。「履帯」・工事用機械の「キャタピラ」と同意。 ・ボカージュ ボカージュ(bocage)とはドイツ語・フランス語・英語で牧草地や家の敷地などを仕切る、濃く高い生垣をあらわす。 ヴィレル・ボカージュの戦いからか。 ドイツの戦車兵ミハエル・ヴィットマンがイギリス機甲師団相手に単騎で27両の車両を撃破と無双したことで有名。 ・徹甲弾 砲弾の種類 堅い金属が大部分を占める砲弾。炸薬は入っていないか、入っていても少量。 運動エネルギーを利用して装甲を貫徹し、車内を跳ね回る(搭載弾薬の誘爆や人員の殺傷、つまり敵戦車を撃破)ことが目的。 ・電撃戦 軍事理論(ドクトリン)の一種 ドイツがポーランドやフランスをフルボッコにできた理由の一つ。 ざっくり言うと機動力のある戦車などを使って一気に相手防御の弱点をついて突破し、 相手があたふたしてる間に後ろに回りこんで敵を包囲し、降伏を誘うか敗走に追い込む。 連携プレーが大事なため、ドイツの戦車は無線が標準装備だった。逆にいえば無線完備というのは当時すごかった。 じゃあ他の国はどうやって連絡取ってたの?と言えば、手旗信号とか伝書鳩とかそういう方法であった。ホントに。 **2番(五十鈴華パート) ・シュトリヒ 距離計算に使う単位 詳しくは[[第三話FAQ>FAQ/第3話]]を参照 ・鉄獅子 日本の戦車を指す美称 ・冬将軍 ドイツ軍のトラウマ、ロシア・ソ連最大の友。戦車的にはソ連・ロシアの非常識な寒さのこと。 ナポレオンがロシアに侵攻し敗北した際に新聞記者がこう表現したのが始まりらしい。 130年後の独ソ戦でも、ドイツが敗北する大きな要因のひとつとなった。 ・起動輪 履帯を回すためにエンジンの動力を伝える歯車状の車輪のこと。(ドライブスプロケットホイール) 主人公たちが乗るⅣ号戦車の場合は前についている。 ・誘導輪 起動輪とは反対の端についてる車輪のこと。(アイドラーホイール) 履帯の張り具合を調節する **3番(秋山優花里パート) ・75mmの短砲身 あんこうチームの[[Ⅳ号戦車D型>Ⅳ号戦車D型]]の24口径75mm主砲のこと。正式名は7.5 cm K.w.K.37 L/24。 基本的に対歩兵・対陣地戦を目的とした火力支援用の砲で、徹甲弾を使用しても対戦車戦闘には適さない。 史実のⅣ号戦車は後に43口径や48口径と砲身の長い(対戦車用)75mm砲にパワーアップしていく。 ついでに、口径という用語は、大砲の場合には弾丸の太さに対する砲身の長さの倍率を表す(本来は口径長が正しい)。小火器(銃など)の場合は弾丸の太さ自体を言うので注意。 ・シュルツェン ドイツ語でエプロンの意味 戦車の車体側面などに取り付ける増加装甲のこと。 Ⅳ号戦車の場合、後期のG/H型で標準装備になる。大洗のⅣ号には決勝戦直前に装備。 ・超信地 超信地旋回 左右の履帯を互いに反対に回転させることでその場で戦車の向きを変えること。 最小スペースで旋回できるが、足回りにかなり負担がかかるため多用厳禁。 ガルパンに出てくる第二次世界大戦時の戦車でこれができる戦車は限られているらしい(秋山殿がオーディオコメンタリーで解説する「よくわかる!陸上自衛隊」DVD内で、陸上自衛隊10式戦車はこの性能について驚愕の速さで行うことが可能、と解説されている)。 Ⅳ号戦車は片方の履帯を停止させ、片方だけ前進させて回頭する「信地旋回」しかできない。 ・セヴァストポリ クリミア半島にあるセヴァストポリ要塞から。19世紀、ナイチンゲールが活躍したクリミア戦争の舞台でもある。 独ソ戦においても激戦地となり、ドイツ軍のキチガイ兵器のひとつ、80cm列車砲が投入されたりした。 ・ヴィスワ川 ポーランドを流れる川。首都ワルシャワなど多くの大都市が流域にある。 第二次世界大戦より前、ポーランド=ソビエト戦争にてポーランド側がソ連軍に勝利した「ヴィスワ川の奇跡」などが有名。 ドイツ軍は1939年9月WW2開戦当初、ヴィスワ川に到達したことでポーランド侵攻の目的をほぼ達成し緒戦を飾った。 しかし1945年の1月にソ連軍のヴィスワ=オーデル攻勢の前に敗北し、ベルリン目前まで進撃を許すこととなる。盛者必衰。 ・フレンチアフリカ アルジェリア・チュニジア等のフランス領北アフリカのこと。WW2欧州戦線では米軍が初陣を飾った地であり、また、エルヴィン・ロンメルの指揮下にエジプトまで攻め入った、ドイツアフリカ軍団の終焉の地である。 [[Ⅳ号戦車>Ⅳ号戦車D型]]、[[ティーガーI>ティーガー系列]]、[[M3>M3中戦車LEE]]、[[M4>M4]]、[[チャーチル>チャーチル歩兵戦車Mk.Ⅶ]]、[[マチルダⅡ>マチルダⅡ歩兵戦車Mk.Ⅲ/Ⅳ]]などガルパン的に縁深い戦車が多数活躍した。 ここで米英連合軍はドイツの重戦車ティーガーと初対面。ボッコボコにされ、大慌てで対策を講じたうちのひとつが[[シャーマン・ファイアフライ>シャーマン・ファイアフライ]]である。 ・アルデンヌ フランス北部からベルギー南部の森林地域。 第二次世界大戦時、ドイツ軍はフランス軍が戦車の通行不可と思いこんでいたここを通ってフランスへ侵攻。 大戦終盤においては、攻めてくる連合軍に対しての大反抗戦、いわゆる『バルジの戦い』の舞台になった。 要するに第二次世界大戦のドイツ軍の大きな戦いがあった場所を挙げている。 **4番(冷泉麻子パート) ・タンクデサント 戦車の上に歩兵を一緒に乗っけて移動、戦闘させようというもの。 歩兵を運ぶ車両を節約できるが、戦闘時では敵からの攻撃をもろに喰らうことになるため、生存率はお察しください。 主にソ連赤軍が多用した。 ・クルッペ おそらく「クラッペ」のこと 戦車内から外の様子を伺うための覗き窓のこと。 **5番(西住みほパート) ・キューポラ 戦車のてっぺん辺りについている円筒状の出入り口。車長が主に使用する。 覗き窓が付いていて、外に出なくても周囲を見ることができるが、頭を出すのに比べればやはり視界は限定される。 西住殿がよく頭をはじめ上半身(以上)を出しているのはこの部分から。 ・カリウス ドイツの軍人オットー・カリウス ミハエル・ヴィットマンと同じく優秀な戦車乗りの一人。 ちなみに彼が初めて乗った戦車は生徒会チームが乗る戦車と同じ[[38(t)戦車>38(t)戦車]]。 本アニメが放映された2012年時点で存命だった。戦争中乗っていた「ティーガー」戦車にちなんで「ティーガーアポテケ」(ティーガー薬局)という薬局を開いている。 彼の活躍は宮崎駿の「泥まみれの虎」を読むとよくわかるぞ! 2015年1月24日、92歳で死去した。 ・ビットマン ドイツの軍人ミハエル・ヴィットマン。 彼の活躍はボカージュの項で説明されたものなど、通算で戦車138両を撃破した、ドイツ軍を代表する戦車乗りである。 なお、彼の乗ったティーガーを撃破したのが、英軍の切り札こと[[シャーマン・ファイアフライ>シャーマン・ファイアフライ]]である。 ・ジャーマングレー 主人公たちの乗るⅣ号戦車D型の塗装色で、1943年2月までのドイツ軍用車両統一色。 その後はダークイエロー(黒森峰車両の色)を基本に2~3色の迷彩塗装となる。 **6番(あんこうチームパート) ・V12 Ⅳ号戦車のエンジンである、マイバッハHL120TRMのV型12気筒のこと。シリンダーがV字型に並べられ、1列6本計12本あるエンジン形式なので「V12」。 ・パンツァーフォー もちろん"Panzer Vor!"で「戦車前進!」のことなのだが、Ⅳ号戦車も英語で言うと「Panzer IV」でカタカナ表記だとパンツァーフォーになる。 「進め!戦車前進!」と「進め!Ⅳ号戦車!」をかけた歌詞なんじゃないかなと思う。
#contents() *「それゆけ!乙女の戦車道!!」に登場する専門用語の解説 歌詞中に数々の専門用語や地名(主に大戦での戦場)が登場する本曲。 カラオケや鼻歌で歌うはいいけど、まるで意味が分からんぞ! 歌詞に砲弾は込められないがココロが込められん!と思った貴兄や貴女も、この解説を見れば安心だ。 歴史や用語に詳しいお兄さんたちは添削、修正をよろしくお願いします。 ---- **1番(武部沙織パート) ・無限軌道 戦車の足回り。「履帯」・工事用機械の「キャタピラ」と同意。 ・ボカージュ ボカージュ(bocage)とはドイツ語・フランス語・英語で牧草地や家の敷地などを仕切る、濃く高い生垣をあらわす。 ヴィレル・ボカージュの戦いからか。 ドイツの戦車兵ミハエル・ヴィットマンがイギリス機甲師団相手に単騎で27両の車両を撃破と無双したことで有名。 ・徹甲弾 砲弾の種類 堅い金属が大部分を占める砲弾。炸薬は入っていないか、入っていても少量。 運動エネルギーを利用して装甲を貫徹し、車内を跳ね回る(搭載弾薬の誘爆や人員の殺傷、つまり敵戦車を撃破)ことが目的。 ・電撃戦 軍事理論(ドクトリン)の一種 ドイツがポーランドやフランスをフルボッコにできた理由の一つ。 ざっくり言うと機動力のある戦車などを使って一気に相手防御の弱点をついて突破し、 相手があたふたしてる間に後ろに回りこんで敵を包囲し、降伏を誘うか敗走に追い込む。 連携プレーが大事なため、ドイツの戦車は無線が標準装備だった。逆にいえば無線完備というのは当時すごかった。 じゃあ他の国はどうやって連絡取ってたの?と言えば、手旗信号とか伝書鳩とかそういう方法であった。ホントに。 **2番(五十鈴華パート) ・シュトリヒ 距離計算に使う単位 詳しくは[[第三話FAQ>FAQ/第3話]]を参照 ・鉄獅子 日本の戦車を指す美称 ・冬将軍 ドイツ軍のトラウマ、ロシア・ソ連最大の友。戦車的にはソ連・ロシアの非常識な寒さのこと。 ナポレオンがロシアに侵攻し敗北した際に新聞記者がこう表現したのが始まりらしい。 130年後の独ソ戦でも、ドイツが敗北する大きな要因のひとつとなった。 ・起動輪 履帯を回すためにエンジンの動力を伝える歯車状の車輪のこと。(ドライブスプロケットホイール) 主人公たちが乗るⅣ号戦車の場合は前についている。 ・誘導輪 起動輪とは反対の端についてる車輪のこと。(アイドラーホイール) 履帯の張り具合を調節する **3番(秋山優花里パート) ・75mmの短砲身 あんこうチームの[[Ⅳ号戦車D型>Ⅳ号戦車D型]]の24口径75mm主砲のこと。正式名は7.5 cm K.w.K.37 L/24。 基本的に対歩兵・対陣地戦を目的とした火力支援用の砲で、徹甲弾を使用しても対戦車戦闘には適さない。 史実のⅣ号戦車は後に43口径や48口径と砲身の長い(対戦車用)75mm砲にパワーアップしていく。 ついでに、口径という用語は、大砲の場合には弾丸の太さに対する砲身の長さの倍率を表す(本来は口径長が正しい)。小火器(銃など)の場合は弾丸の太さ自体を言うので注意。 ・シュルツェン ドイツ語でエプロンの意味 戦車の車体側面などに取り付ける増加装甲のこと。 Ⅳ号戦車の場合、後期のG/H型で標準装備になる。大洗のⅣ号には決勝戦直前に装備。 ・超信地 超信地旋回 左右の履帯を互いに反対に回転させることでその場で戦車の向きを変えること。 最小スペースで旋回できるが、足回りにかなり負担がかかるため多用厳禁。 ガルパンに出てくる第二次世界大戦時の戦車でこれができる戦車は限られているらしい(秋山殿がオーディオコメンタリーで解説する「よくわかる!陸上自衛隊」DVD内で、陸上自衛隊10式戦車はこの性能について驚愕の速さで行うことが可能、と解説されている)。 Ⅳ号戦車は片方の履帯を停止させ、片方だけ前進させて回頭する「信地旋回」しかできない。 なぜ超信地を恥じらうのか教えてください。偉い人。 ・セヴァストポリ クリミア半島にあるセヴァストポリ要塞から。19世紀、ナイチンゲールが活躍したクリミア戦争の舞台でもある。 独ソ戦においても激戦地となり、ドイツ軍のキチガイ兵器のひとつ、80cm列車砲が投入されたりした。 ・ヴィスワ川 ポーランドを流れる川。首都ワルシャワなど多くの大都市が流域にある。 第二次世界大戦より前、ポーランド=ソビエト戦争にてポーランド側がソ連軍に勝利した「ヴィスワ川の奇跡」などが有名。 ドイツ軍は1939年9月WW2開戦当初、ヴィスワ川に到達したことでポーランド侵攻の目的をほぼ達成し緒戦を飾った。 しかし1945年の1月にソ連軍のヴィスワ=オーデル攻勢の前に敗北し、ベルリン目前まで進撃を許すこととなる。盛者必衰。 ・フレンチアフリカ アルジェリア・チュニジア等のフランス領北アフリカのこと。WW2欧州戦線では米軍が初陣を飾った地であり、また、エルヴィン・ロンメルの指揮下にエジプトまで攻め入った、ドイツアフリカ軍団の終焉の地である。 [[Ⅳ号戦車>Ⅳ号戦車D型]]、[[ティーガーI>ティーガー系列]]、[[M3>M3中戦車LEE]]、[[M4>M4]]、[[チャーチル>チャーチル歩兵戦車Mk.Ⅶ]]、[[マチルダⅡ>マチルダⅡ歩兵戦車Mk.Ⅲ/Ⅳ]]などガルパン的に縁深い戦車が多数活躍した。 ここで米英連合軍はドイツの重戦車ティーガーと初対面。ボッコボコにされ、大慌てで対策を講じたうちのひとつが[[シャーマン・ファイアフライ>シャーマン・ファイアフライ]]である。 ・アルデンヌ フランス北部からベルギー南部の森林地域。 第二次世界大戦時、ドイツ軍はフランス軍が戦車の通行不可と思いこんでいたここを通ってフランスへ侵攻。 大戦終盤においては、攻めてくる連合軍に対しての大反抗戦、いわゆる『バルジの戦い』の舞台になった。 要するに第二次世界大戦のドイツ軍の大きな戦いがあった場所を挙げている。 **4番(冷泉麻子パート) ・タンクデサント 戦車の上に歩兵を一緒に乗っけて移動、戦闘させようというもの。 歩兵を運ぶ車両を節約できるが、戦闘時では敵からの攻撃をもろに喰らうことになるため、生存率はお察しください。 主にソ連赤軍が多用した。 ・クルッペ おそらく「クラッペ」のこと 戦車内から外の様子を伺うための覗き窓のこと。 **5番(西住みほパート) ・キューポラ 戦車のてっぺん辺りについている円筒状の出入り口。車長が主に使用する。 覗き窓が付いていて、外に出なくても周囲を見ることができるが、頭を出すのに比べればやはり視界は限定される。 西住殿がよく頭をはじめ上半身(以上)を出しているのはこの部分から。 ・カリウス ドイツの軍人オットー・カリウス ミハエル・ヴィットマンと同じく優秀な戦車乗りの一人。 ちなみに彼が初めて乗った戦車は生徒会チームが乗る戦車と同じ[[38(t)戦車>38(t)戦車]]。 本アニメが放映された2012年時点で存命だった。戦争中乗っていた「ティーガー」戦車にちなんで「ティーガーアポテケ」(ティーガー薬局)という薬局を開いている。 彼の活躍は宮崎駿の「泥まみれの虎」を読むとよくわかるぞ! 2015年1月24日、92歳で死去した。 ・ビットマン ドイツの軍人ミハエル・ヴィットマン。 彼の活躍はボカージュの項で説明されたものなど、通算で戦車138両を撃破した、ドイツ軍を代表する戦車乗りである。 なお、彼の乗ったティーガーを撃破したのが、英軍の切り札こと[[シャーマン・ファイアフライ>シャーマン・ファイアフライ]]である。 ・ジャーマングレー 主人公たちの乗るⅣ号戦車D型の塗装色で、1943年2月までのドイツ軍用車両統一色。 その後はダークイエロー(黒森峰車両の色)を基本に2~3色の迷彩塗装となる。 **6番(あんこうチームパート) ・V12 Ⅳ号戦車のエンジンである、マイバッハHL120TRMのV型12気筒のこと。シリンダーがV字型に並べられ、1列6本計12本あるエンジン形式なので「V12」。 ・パンツァーフォー もちろん"Panzer Vor!"で「戦車前進!」のことなのだが、Ⅳ号戦車も英語で言うと「Panzer IV」でカタカナ表記だとパンツァーフォーになる。 「進め!戦車前進!」と「進め!Ⅳ号戦車!」をかけた歌詞なんじゃないかなと思う。

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