マビノギオン(The Mabinogion)
もとはウェールズ古書の中で最も有名な2つの書である。
1300~1325年『フラゼルフの白書』
1275~1425年『ヘルゲストの赤書』
そこに16世紀の写本『ハネス・タリエシーン』から11の物語を選んでまとめたもの。
シャーロット・ゲスト夫人が編纂し『マビノギオン(マビノギ=4つの物語)』の複数形を命名とした。
マビノギ(Mabinogi)は元々、
- プイス(Pwyll, Prince of Dyfed)、
- ブランウエン(Branwen, daughter of Llŷr)
- マナウアザーン(Manawydan, son of Llŷr)
- マース(Math, son of Mathonwy)
の4枝(4つの物語)のみの呼称だったが、
全体を指してマビノギオンとの呼び名が定着した。
内容は
- マビノギ4枝 "The Four Branches of the Mabinogi"
- マクセン・ウレディーグの夢 "The Dream of Macsen Wledig"
- シーズとセヴェリース "Lludd and Llefelys"
(古いアーサー王物語より)
- キルフーフとオルウェン "Culhwch and Olwen"
- フロナブイの夢 "The Dream of Rhonabwy"
(新しいアーサー王の物語より)
- 泉の夫人 "Owain, or the Countess of the Fountain"#amazon(4562037156)
- ペレディール "Peredur, son of Efrawg"
- エルビーンの子ゲライント"Geraint and Enid"
アーサー王からの新しい3話からは、新しいノルマン=フランス系のアーサー王伝説が入っていることがわかるが
キルフーフとオルウェンでは再び神話の世界に戻り、その内容はウェールズの語り部の内容とも一致している。
これらは文字で表される前より、口承で何世紀も伝わってきたものであり、きわめて古いものだった。
最終更新:2014年10月11日 21:00