セルキー Selkies
アザラシ族の一種。半人間半アザラシであるため、ローンとよく似ている。
オークニー諸島の人々にゴマフアザラシは動物界のものと創造されていたが、
大型のゾウアザラシ、灰色アザラシ、ズキンアザラシなどはセルキー人間と呼ばれていた。
その本来の姿は人間であり、海底の世界や人里はなれた岩礁にすみ、水中を通って移動するために、
アザラシの毛皮をまとい、アザラシの姿をしていると信じられていた。
セルキーは元は人間だったが、罪を犯して海に追放されたが、許されればまた陸で人間として生活できると考える者もいた。
アザラシの姿の時は不格好だったが、人間の姿のときは男も女も、本当の人間よりも美しかった。
男のセルキーは好色で、よく浜辺にやってきては人間の女を口説いたが、長居をすることは決してなかった。
セルキー男と人間の女の間に産まれた子は、手足に水かきがついていた。
もしこの水かきを切ると、角状のこぶになり、手足が不自由になったという。