特殊能力作成



このページでは、キャラクターの特殊能力の作成方法について説明します。

特殊能力はキャラクターの必殺技にして華ですが、何分情報量が膨大ですので初心者の方には作成が少し難しいかもしれません。
精一杯分かりやすく解説しようと思いますが、もし難しいと感じた場合には、その旨を言っていただければ相談に乗ります。お気軽にどうぞ。
その他、なにか疑問点のある場合は、遠慮なく本スレにてご質問ください。






0.特殊能力とは

  • 特殊能力とは、魔人の切札です。
  • ゲーム中、それぞれのキャラクターは1ターンの間に「移動」及び「攻撃」もしくは「特殊能力使用」のどちらかを行うことが出来ます。
  • 特殊能力は強力ですが、設定された発動率の確率で1D100(100面ダイス)を振り、発動率以下の数字が出なければ発動しません。(例:発動率90%の能力→ダイス目が1~90なら発動成功、91~100なら失敗)
  • また発動に成功すると次のターン行動出来なくなる(能力休み)リスクがあります。

  • 以下では、特殊能力の発動率を簡単に概算する方法を記載します。
  • 効果数値の基準にはこのwikiの特殊能力作成ガイドラインを参考にしてください。
  • また、計算補助ツールとして発動率計算のExcelをダウンロードしておくといいかもしれません。
    • こちらを使わなくとも発動率計算式に数値を当てはめることでも計算できますが、発動率算出に慣れた人でないと難しいでしょう。
    • 以下では、上記のExcelを使用する前提で説明をしていきます。ご了承ください。
  • なお説明に際し、例としてこちらのサンプルキャラクターの能力を実際に作っていきたいと思います。

1.能力のイメージ

  • まず、だいたいどんな能力を作りたいか考え、イメージします。
  • 「敵を即死させたい」「広範囲にダメージを与えたい」「敵を魅了して行動不能にさせたい」などなど……
  • キャラクターの設定や能力原理と併せながら、出来るだけ具体的に能力をイメージしましょう。

○サンプルキャラクター

「カレーを食べた相手が死ぬ」能力にしよう!


2.能力の効果

  • その能力によって発揮される効果(何が起きるか・何ができるか)を設定します。
  • 「敵の体力にダメージを与えたい」「即死させたい」「味方の状態以上を回復したい」など、好きなように決められます。
  • また、ひとつの能力に複数の効果を設定することも出来ます。(例:「敵の纏うバリアを除去する」+「敵を攻撃する」など)
  • 詳しく知りたい方は効果をご確認ください。

  • 全ての効果には「効果値」という数値が設定されます。
  • 効果値が大きいほど、その能力がゲームに与える影響が強いことを表します。(=発動率も低くなりやすいです。)
  • 効果一覧に、代表的な効果とその効果値が記載されています。
    • 自分のイメージする能力の効果に近い項目を見つけたら、その数値をExcelの「効果」の欄に入力します。
    • イメージに合う効果が見つからない場合は、キャラクター投稿時にGKに訊くか、似たような効果を探してその数字を入れましょう。

  • 複数の効果を取得したい場合は、効果1の欄の他に効果2・効果3などの欄を使いましょう。
  • そのとき、できるだけ「効果が発揮される順番に数値を入力していく」ことが望ましいです。(例:効果1「付与貫通」・効果2「通常攻撃」など)

効果付属

  • 効果付属とは、能力の効果の影響を拡大する付加要素(オプション)のようなものです。
  • 必ず取得しなければいけないわけではありません。
  • 能力が壁を越えて対象に届き、また壁の中にいる相手にも効果が及ぶようになる「壁貫通」などがあります。
  • 詳しくは、特殊能力ガイドラインの効果付属をご確認ください。
    • 効果付属を取得する場合は、その数値をExcelの「効果付属」の欄に入力します。

○サンプルキャラクター

カレーを食べた相手が死ぬんだから、効果はもちろん即死だな!
普通の即死と精神攻撃の即死があるけど……常識的に考えて敵がくれたカレーなんて食べるわけがないし、錯乱してる奴にしか効かないだろうな。精神即死だ!


3.能力の範囲と対象

  • その能力が「どのくらいの射程を持ち(範囲)」、「どんなキャラクターに(対象種別)」、「同時に何人(対象人数)」影響を及ぼすかを設定します。
  • 通常、範囲が広ければ広いほど、対象人数が多ければ多いほど、対象倍率も大きくなります(=発動率も低くなります)。
  • 対象倍率については対象一覧をご確認ください。
    • 自分の作る能力の範囲・対象を決定したら、その数値をExcelの「対象」の欄に入力します。

  • 「範囲」は、「同マス」「隣接」「斜め」「半径」「周囲」「MAP全体」などの種類があります。
    • それぞれの範囲の意味についてはこちらをご確認ください。
  • 同マスより大きい範囲の場合、特筆されていなければ全て同マスも含みます。
  • また、「範囲内全員」など個別に対象を選べない設計の場合、範囲を狭めて能力を使うことは出来ません。
    • たとえば「隣接1マス内敵一人」の能力は隣接している敵や同マスの敵などから一人選んで対象にしますが、「隣接1マス内敵全員」の場合は原則として隣接1マスの敵全員に効果が発揮されます。

  • 「対象種別」は、「敵」、「味方」、「任意」などがあります。
  • 対象人数が単体の場合は、基本的に種別は「任意」となり、敵にも味方にも能力を使うことが出来ます。
    • 例外として、強制移動などのように、敵と味方で効果値が変わるような能力は、設計時に敵対象なのか味方対象なのかを選ぶ必要があります。
  • 対象人数が複数の場合は、それぞれの能力に設定された「基本種別」に従い「敵」か「味方」かのいずれかに決定されます。
  • なお、「敵味方無差別」の制約をとっている場合、その能力は基本種別に関係なく敵にも味方にも効果を及ぼします。

  • 「対象人数」は、「1人」または「全員」の二種類が一般的です。
    • 「範囲内2人」なども設定可能ですが、ガイドライン外対象にあたるので、倍率についてはそのときのGK次第でしょう。
  • 「範囲内1人」の場合は行動提出の際に能力対象を指定する必要がありますが、「範囲内全員」の場合はその必要はありません。
  • 「範囲内全員」の能力の効果は、全員に同時に適用されます。

  • なお、複数の効果を取得した場合、「種別が同じ」「全て単体対象」などの条件を満たしている場合、効果ごとに別の対象を選ぶことは出来ません。
    • 別の対象を選びたい場合は、「効果付属」の「対象変更可能」を取得しましょう。
  • その他、複数効果の詳細についてはこちらをご確認ください。

対象付属

  • 対象付属とは、能力の対象選択に幅を持たせる付加要素(オプション)のようなものです。
  • 必ず取得しなければいけないわけではありません。
  • 適切な対象がいなくても能力を発動できるようになる「空撃ち可能」などがあります。
    • 特殊能力は、適切な対象がいない場合には能力を発動できません(例:「付与解除」等の解除系能力は、状態異常になっているキャラクターがいない場合には使用できない)
  • 詳しくは対象付属をご確認ください。
    • 対象付属を取得する場合は、その数値をExcelの「フィールド補正」とかなんかそのへんの欄に入力します。「対象付属」の欄がないので。

○サンプルキャラクター

1マスが確か教室一個分の広さなんだから、さすがに隣接までは届かないだろう。同マスだな。
種別はもちろん敵だ。そして人数は……一人分しかカレー作らないなんてセコいことはしないわな。全員で!


4.能力の持続時間

  • その能力が効果を発揮する持続時間を表します。
  • 通常、持続時間が長ければ長いほど時間倍率も大きくなります(=発動率も低くなります)。
  • 時間には「一瞬」、「nターン」、「永続」などの種類があります。
    • 時間が一瞬の能力は、能力の成功判定に成功した瞬間、またはその発動処理が終了するまで効果が持続します。
      • 主に、「効果一覧」に「単発効果」と書かれている能力(直接ダメージや即死など)がこれに当てはまります。
    • 時間がnターンの能力は、効果が現れたターンを1ターン目(1フェイズ目)と考え、nターン(n×2フェイズ)の間効果が持続します。
      • 味方/敵になんらかの状態異常を付与したり、フィールドを張ったりする場合などはこれに当てはまります。
      • また、前述の単発効果を複数ターン相手にかけることも可能です(例:3ターンの間継続して毎ターン相手に1ダメージずつ与える毒、など)
    • 時間が永続の能力は、時間無制限で効果が持続します。
      • 解除系の能力を使われたり術者が死亡したりすることによって効果が解除されるまで、半永久的に持続します。
  • 時間倍率について時間一覧をご確認ください。
    • 自分の作る能力の持続時間を決定したら、その数値をExcelの「時間」の欄に入力します。

時間付属

  • 時間付属とは、能力の持続時間を増強させる付加要素(オプション)のようなものです。
  • 必ずしも取得する必要があるわけではありません。
  • 術者が死亡した後も能力が解除されずに持続時間の満了まで効果を発揮し続けるようになる「死亡非解除」などがあります。
    • 特殊能力は、効果の持続時間中であっても、その術者が死亡したりフィールドからいなくなったりすることで能力が解除されます。
  • 詳しくは時間付属をご確認ください。
    • 時間付属を取得する場合は、その数値をExcelの「時間付属」の欄に入力します。

○サンプルキャラクター

即死は単発効果なんだから一瞬だよなー。即死させるんだから、ターン数を増やす必要もないし。

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5.能力の制約

  • その能力にリスクを設定したり使い勝手を悪くしたりすることで発動率を上昇させる枷・デメリットのことです。
  • その能力を使用した際のリスクが大きければ大きいほど、能力の使い勝手が悪くなればなるほど、制約値も大きくなります(=発動率も高くなります)。
  • 制約は、「消費制約」と「非消費制約」の二種類に大別されます。
    • 本キャンペーンにおいては、消費制約を最大1つまで、非消費制約を最大3つまで、それぞれ取得することが出来ます。
  • その他、詳しくは制約をご確認ください。
  • なお、制約をなにも取得しない場合、「制約無し」として発動率にボーナスが加えられます。詳しくはこちらをご確認ください。

消費制約

  • 消費制約は、能力を使用することで何らかのコストを支払うものです。
  • 特殊能力の使用を宣言し、発動判定に成功した時点で支払いが確定します。そして、発動処理が終了すると支払われます。
    • たとえば「自分が死ぬ代わりに相手を殺す」という能力が発動すると、まず相手を殺し、それから自分が制約によって死亡します。
  • 発動時点で支払うべきものが無い(足りない)場合、発動判定はキャンセルされます。
    • たとえば「体力を5消費して相手を殺す」という能力は、体力が4以下では発動できません。
  • 制約値については消費制約をご確認ください。
    • 自分のイメージする能力の制約に近い項目を見つけたら、その数値をExcelの「消費制約」の欄に入力します。
    • イメージに合う制約が見つからない場合は、キャラクター投稿時にGKに訊くか、似たような制約を探してその数字を入れましょう。

非消費制約

  • 非消費制約は、対象を制限したり、使える状況を限定したりなど、消費無しで能力を弱体化させるものです。
  • コストこそ支払いませんが、能力自体の使い勝手が悪くなるため、状況や戦局に左右されやすくなるといえます。
  • 非消費制約には、「対象制約」、「場所制約」、「機会制約」、「機能制約」、「敵味方無差別」、「精神攻撃」などがあります。
    • 対象制約は、能力の効果の対象そのものを限定する制約です。
      • 「男性にしか使えない」、「敵のリーダーにしか使えない」、「攻撃力が20の味方にしか使えない」などです。
    • 場所制約は、能力が発動できる場所を限定する制約です。
      • 「敵エリアでしか使えない」、「自分の初期位置でしか使えない」、「リーダーと同じマスでないと使えない」などです。
    • 機会制約は、能力が発動できるタイミングを限定する制約です。
      • 「1ターン目にしか使えない」、「移動したフェイズは使えない」、「DPで負けているときにしか使えない」などです。
    • 機能制約は、能力の効果そのものを弱体化させる制約です。
      • 「即死系の特殊能力のみ無効化」、「対象に加えられたダメージを自分が肩代わりする」、「特殊能力の成功率が50%になる」などです。
    • 敵味方無差別は、能力の影響が敵・味方の別なく与えられるようになる制約です。
      • 「周囲2マスの敵味方全員に通常攻撃する」など、被害が大きくなればなるほど制約としての価値も高まります。
    • 精神攻撃は、能力の成功率が対象の精神力に依存するようになる制約です。
      • 対象の精神力と成功率の関係についてはこちらをご確認ください。
      • 非消費制約の枠を使用しますが、発動率計算では「消費制約」の欄に足し合わせます。
      • 複数の効果を持つ能力に付ける場合、すべての効果が精神攻撃の制約を受けます。ひとつの効果だけ選ぶことはできません。
  • 制約値については非消費制約をご確認ください。
    • 自分のイメージする能力の制約に近い項目を見つけたら、その数値をExcelの「非消費制約」の欄に入力します。
    • イメージに合う制約が見つからない場合は、キャラクター投稿時にGKに訊くか、似たような制約を探してその数字を入れましょう。

カウンター

  • カウンターは、効果が受動的に発揮される系統の能力です。
  • 自分や他人の行動、状態の移行などに反応する形で効果が現れます。
    • 「自分が敵を攻撃したときに効果を発揮」や「自分が敵に殺されたときに効果を発揮」、「自分と同じマスで味方が行動を終了したときに効果を発揮」などです。
  • この系統の能力は発動判定に成功しても即座に効果が現れず、代わりにカウンター待ち受け状態になります。
  • この状態で設定した条件を満たせば能力の成功判定へと進み、判定に成功すれば効果が発揮されます。
  • 能力にカウンターを設定する場合、非消費制約の枠を使用します。
  • カウンターの詳しい説明はこちらを、カウンターの数値設定についてはこちらをご確認ください。
  • 非常に難解かつ複雑な計算が必要ですので、もしカウンターにしたいけどちゃんと作れる自信がない、という場合には、イメージするカウンターの仕様をGKに伝えてくだされば作成のお手伝いをさせていただきます。

○サンプルキャラクター

効果が精神即死なんだから、精神攻撃の制約は必要だよな。
他はどうするかなあ……。特にこれといって思いつかないし、あまり使い勝手を悪くする必要もないし、これでいいかな。


6.FSを入力

  • キャラクターのステータスのFSの数値を、「FS」の欄に入力しましょう。
  • FSの値が高いほど能力が発動しやすくなります。
  • FSについて、詳しくはこちらもご確認ください。

○サンプルキャラクター

えーと、FS2で96%、FS3で104%か。FSは2でいいかなー。100%には届いてないけど、4%も超過しちゃうのはなんか勿体無いしな。
それに4%足らないからって、いくらなんでも発動失敗はしないだろう! ……なんかフラグっぽいけど……大丈夫かな……。
しかし、「料理」のスキルが2か。こいつのカレー、そもそもあんま美味しくなさそうだな。


7.能力の発動率と成功率

  • 全ての要素を埋め、「発動率」の欄に記載された数字があなたのキャラクターの能力が発動する確率です。
  • 100%以上あることが望ましいですが、それより低くともゲーム上なにか問題があるわけではありません。
  • また、本キャンペーンでは発動判定に際し応援ボーナスを1キャラに最大15ポイント振ることが出来ます。
    • ボーナスによる上昇後の発動率は最大で90%までなので、発動率75%以上の能力であれば、発動率90%まで持っていくことが出来ます。詳しくはレギュレーションをご確認ください。
  • 成功率は、基本的には100%です。
    • 「成功率50%」の制約をとっている場合は成功率は50%になります。また、「精神攻撃」の制約をとっている場合は基本値が0%になり、対象の精神状態によって成功率が上昇します。

○サンプルキャラクター

発動率は96%で、成功率は精神攻撃だから0%だな。序盤は役に立たないかもだけど、精神が減ってきた後半戦まで生きられるように耐久は多めに振ったし、中々いい感じじゃねーかな!
能力原理も書き足したて……っと、よーし、これで完成!

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8.最後に

  • ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
  • 本項で解説しているのは、あくまでも簡単な能力の作成方法の一例ですので、この通りに作成しなくても構いません。
  • また、やっぱり難しくて分からないという場合には、自分の作りたい能力のイメージを伝えていただければ、GK陣でそれを再現できるような能力を提案させていただきます。

Extra.ダンゲロス書式で清書しましょう

  • ダンゲロスでは、能力を投稿する際に好まれる書式というものがあります。
  • 能力内容が分かりやすく記述されることで、多くの人がぱっと見て内容を把握できるようにする狙いがあります。
  • もちろん無理にこの書式に沿う必要もありませんが、余力があれば綺麗に清書していただけると幸いです。

■特殊能力名:「●●」 ←あなたのキャラクターの特殊能力の名前です。

■特殊能力内容

効果: ←2で決めた、特殊能力の効果を書きます。リストから見つからなかったら適当にGKに伝わりそうな効果名を付けて書いておきましょう。
効果付属: ←効果の付属要素です。なければ書かなくとも大丈夫です。
範囲+対象: ←3で決めた、特殊能力の範囲と対象がを書きます。
対象付属: ←対象の付属要素です。なければ書かなくとも大丈夫です。
時間: ←4で決めた、特殊能力の持続時間を書きます。
時間付属: ←時間の付属要素です。なければ書かなくとも大丈夫です。
消費制約: ←5で決めた、特殊能力の消費制約を書きます。なければ書かなくとも大丈夫です。
非消費制約1: ←5で決めた、特殊能力の非消費制約を書きます。なければ書かなくとも大丈夫です。
非消費制約2:
非消費制約3:

※効果が複数ある場合は、効果の数だけ上の部分を増やしましょう。
※もしカウンター・スタイルの特殊能力であるなら、そのカウンターの要素(条件や回数など)も併記しましょう。

発動率:●●% ←7で算出した、特殊能力の発動率を書きます。自分で計算できた場合は記述し、できなかったら書かなくとも大丈夫です。

■詳細な説明: ←可能なら、その特殊能力の挙動を簡単に説明できるといいでしょう。難しいようでしたら書かなくとも大丈夫です。

■能力原理: ←あなたの特殊能力の原理を書きます。中2力の発揮しどころですが、あんまり頑張りすぎると読みとばされます。適度な自重を。





最終更新:2013年07月03日 00:13