世界観

世界観に関する設定を活かせていない、矛盾がある点など。


問題点

杜撰な設定、明らかな矛盾、説明不足等。

・種族関連

人間と天族の共存関係について

今作では過去のテイルズオブ作品にもあったように、人間と天族による『二種族の共存』をテーマにしている面がある。
しかし天族は長寿であり、天響術という凄まじい力を操り、人間から姿が見えないどころか憑依することも可能。
人間による崇拝と器がなければ憑魔になってしまうとはいえその事で人間を必要と考えている天族はほとんど登場せず、多くが「これだから人間は」と見下している。
対して人間は天族の加護がなければ穢れによりまともに生きていくのも厳しいような状態でありとても共存という言葉を使うような関係ではない。
過去作品で例えるならば『ファンタジア』等の人間と精霊、『デスティニー2』の人間と神、『リバース』の人間と聖獣ほどの差がある。
実際にイズチを始めとした天族たちは特に人間を必要と考えておらず、人間も天族を信じていない者が多いため共存へのキッカケすらない。
スレイ達の活躍により何とか一部の人間と天族が意識するようになった程度である。
といったように、人間も天族も互いを必要とする設定を持ちながら全く生かされていない状態。
そもそも加速する憑魔化や疫病等の災厄を十数年過ごしているにもかかわらずこのような状態であるため、
顕主が居なくなり穢れが和らげば今回の物語で多少近づいた両者の関係も再び遠のきかねない。
スレイはマオテラスの力を借りて天族が見える人間を増やす決断をしたが、本当にその方法で叶うかどうかは語られず、
仮に見えるようになった所で他作品の種族対立のような関係になり相互不干渉だった現状より悪化する可能性もあるので解決策とは言い難い。

・アイテム関連

序盤にゲットする謎の指ぬき手袋

ジイジの遺跡で手に入れた謎の手袋。剣抜く時光りOPでも目立つ。
しかし結局この手袋が何だったのか、どんな力があるのか、何故ジイジの遺跡にあったのか全く語られない。
エピローグ2でミクリオを助ける際、手袋を嵌めた手が助けた。まさかこんな事の為だけに・・・?
「導師の夜明け」では「それは俺の!」とスレイに発言させている。お前のじゃない。

アリーシャの王家の短剣

レディレイクでアリーシャと再会した際に特に言及せず一旦持ち逃げした物。
地下水道でイベントアイテムとしてメニューから使用するというシステムがあったもの以後、メニューからアイテムを選択するイベントは一切なし。
そのダンジョン攻略直後、思い出したように短剣をアリーシャに返却する。いらなくなったから返したようにしか見えない。
ちなみに進め方次第ではこの剣をあっさり売ってしまう。というかしきりに捨てようとする選択肢が出てくる。酷すぎる。
後で取り戻す際に反省しているものの売る際には悩むような描写がない。
他のイベントに比べても力が異常に入っている割に、とりたてて意味のないイベントとロゼが絡んだりもするため、ロゼを無理やり登場させるためのイベントだと思われる。
また、アリーシャの家柄は王族でも末端であることが伺え、地下遺跡の鍵になるようなものがどうして代々伝わっているのか疑問が残る。

マルトランが水の神殿で奪った「世界を切り裂く力を持つ剣」

奪われた時のコイツ!ヤバイ!感があるも何もなし。
その後、マルトランの槍になっている。

ザビーダの銃(ジークフリート)の出所や使い方

本編では「拾った」とザビーダが話すスキットがあるがそれ以上の情報はない。仮に本当に拾っただけなら何で使い方知ってるの?ということになる。
そもそも時代背景的に弓の時代であり銃が存在すること自体が異常であり、ザビーダのあやふやな情報のみで詳しくは語られることはない。
仲間を弾として発射する天族砲。
デゼルの場合は瀕死の傷を負っていたため死亡したが、最終戦では弾になった天族たちは全員生還している。
ただし、デゼルは傷に残った穢れにより、憑魔の穢れとロゼの結びつきに介入し解除することが可能になると語られていたが、
最終戦の時は誰も穢れていなかったのにも関わらず、ヘルダルフとマオテラスの穢れの結びつきに介入出来ているのは謎のままである。
攻略本のインタビューより、出所は別の大陸から流れ着いたものと判明したが、これほど重要な武器の由来がゲーム内で語られないのは問題である。
そして使い方を知っている事に関しては依然不明のまま。

・世界(国家・大陸等)関連

火の山や氷の大陸等、作中に出る他の大陸や他の国は?

マップを見ると1大陸の下半分にある2国しか冒険しておらず、北にはハイランド・ローランス両国を足したほど巨大な通称「北の大国」がある。
ヘルダルフも北の大国を恐れてカムランを見殺しにし、災厄のキッカケを作ってしまうわけだが、
スレイ達はその大国も別の大陸も全て放置して地元を救っただけという印象。
そもそも北の大国の存在自体、ラスト前に突然明かされた為にプレイヤーからすれば「え、そんなのあったんですか」と置いてけぼり状態になる。
同じく他の大陸を放置して一地域(島のような巨大な船、設定上はおよそ鳥取県くらいの大きさ)を冒険したものにはレジェンディアがあるが
あれはその舞台が世界にとって非常に重要な場所であったために結果的に世界を救うことに繋がったのでスケール的には何ら問題ない。
また、攻略本のインタビューより火山が噴火したことによって北の国は滅亡したかもとのこと。
もし本当なら災厄の1原因となった国は思えない、ギャグかと思うほどのひっそり退場である。

最も危険な地域に拓かれたカムラン

先代導師がマオテラスを祀るために拓いた村カムランだが、戦闘状態にある三国の全てと接するとても危険な中心地に作られている。
当然ながらすぐに戦火に呑まれ災厄のキッカケとなってしまった。
そしてこの事に対し先代導師は防衛してくれなかったヘルダルフを呪う。無茶苦茶である。
パーフェクトガイドによるとこの地を選んだのはライラという事になっているため、ライラ黒幕説が信憑を増しているが、
先代導師は旅慣れしている設定上気づかないはずがないので、後付けでライラが元凶とするにも先代導師がアレな人物であることには何ら変わりない。

・能力や力(導師・従士・天族)関連

誓約の力

人間であるメーヴィンとミューズ、天族であるライラとサイモンは「誓約」により強い力を持っているが、
人間も天族も誓約によって特殊能力を得られるのか?誓約内容や誓約を使用できる条件は何で決まるのか?
人間も誓約により強い力を得られるならば、天族と契約せずに誓約で浄化の力を得ることも可能ではないか?
などなど、どれほどの誓約でどれほどの力が得られるのかもよくわからないままであり、
刻遺の語り部もそういう不思議な人がいる程度でどのようにして誕生するのかはゲーム中で明かされない。

従士は導師になれない能力の人が導師の補佐をするためのもの

実際は、従士は導師に匹敵するほどの能力がないと導師に負担がかかるという描写になっている。
ならば従士ではなく導師になった方がいいのではないかという話になる。
また、公式HPでは従士になると天響術を使用できるようになると記載されているが、ゲーム中では使用できないという矛盾がある。

従士契約の副作用

アリーシャと別れる際に出た設定。歴代導師の中でも最も霊応力を持っていながら力が未熟である(?)スレイが霊応力の低い者を従士にすると、
導師を補佐するための従士の霊応力を補う為に導師の感覚を閉じなければならないといった謎設定。
再会し、再び従士契約を結んだ際は、スレイの導師としての力を上げていた為に、前回よりは大分マシになった様子(目が霞む程度)。
しかし、アリーシャを外す為だけに出てきたかのように受け取れてしまうずさんな設定。アリーシャ離脱批判の原因の一つ。
この疑惑を補強するかのように、アリーシャを離脱させようとする時以外にこの話が出てくることはない。
また、逆に言えばスレイの導師としての力が上がれば、従士のために感覚を閉じる必要がなく
実際、目がかすむ程度まで影響が減っているのだからゲーム終盤まで旅をしていれば何も問題がない段階になっているはずである。
また、ラスボスの能力に対抗するために秘力を得たはずなのに目がかすんでいたため、
ラスボスの能力より従士契約の副作用の方が圧倒的に強いという、これもまた矛盾の塊の設定である。

従士契約に真名が必要になる理由

契約の際に通り名ではなく真名を必要とするストーリーは多く、『シンフォニア』でも家族と配偶者にしか教えない真名を持つ民族が登場した。
今回も主神陪神の契約で天族の真名を必要とし神依使用の際にはその名を使われるが、
何故か人間に対して行う従士契約でも真名が必要になり導師が決めるという決まりが存在する。
相手の存在を掌握するという意味で本名を知らねばならないところまでは理解できるが、従士の場合は本名より通り名を用いる事になるので真逆である。
しかもこの真名は契約の度に変更可能。これでは真名というよりログインネームか何かのようである。

ED後のスレイ

スレイは感覚を遮断することで導師スレイの従士の力を底上げするため眠りについたが、
主神であるマオテラスの意思がないと従士の契約もできないはずである。
そもそもマオテラスとの導師契約をどのように行ったのか不明。

導師ロゼの従士契約のリスクについて

スレイの時にリスクの描写があるにも関わらず、劇中では一切触れられない。
パーティから離脱するほど気に病み、一瞬再加入した時もスレイから喰い気味に釘を刺されたアリーシャがその問題に触れないところもおかしい。
スレイの力の影響下ならリスクが軽減される、アリーシャはスレイと自分のことで頭がいっぱいであるなど
最大限好意的に考えれば説明できるかもしれないが、
EDから三カ月しかたっておらず、そもそもアリーシャは天族の声すら聞こえなくなっていたため、前者はありえない話だし後者は当然無理がある。
ロゼはロゼというだけで穢れない超人なので何の影響もないのだろう。

・歴史関連

何の意味もない3000年の歴史

このゲームを作る際に「3000年分の年表を用意した」らしいが全く活かされていない。
物語に関わるのは過去20年分のみであり、残る2980年分はまともに語られることはない。
にも関わらず各地でスレイとミクリオが歴史考察を長々と行うのでさすがに鬱陶しくなる。
(これがプレイヤーに歴史を想像させるものなら良いのだが、ただの知ってる人間同士の会話なので意味不明)
スタッフの力の入れどころがおかしい。

八天竜伝説

壁画があった遺跡に祭られてた像で、実は八天竜より数が多かったのでは!?って設定も含めてイベント何もなし。

大地の記憶

「現在の災禍の顕主(ライオン丸)」と「前導師(ライラの前契約者)」等の数十年程度のみ。
大地は数十年程度しか記憶できないのか?と疑問を投げかけたくなる。(但し、紫の瞳石は年代不明)
また、瞳石回収中は断片しか見れないという事で納得できていた歴史ムービーだが、
全て揃った後から見れるものはそれらムービーを足して4本に纏めただけであり、ただ次々と絵を見せられるだけの紙芝居にしかならない。
瞳石回収毎にパーティキャラが内容を推測しているものの最終的な結論等はないため、断片的な推測止まりになっている。

導師は数十年前にいたにも関わらず、あたかも何百年も導師が出現していないような演出がある

先代の導師が書いた天遺見聞録によると(自分がなるまで)数百年導師は現れなかったようだ。
その先代も災厄が起きる前に活動していたため、人々に存在を知られていなかった可能性がある。
(だがペンドラゴの街の人の話に「思い起こせば、20年ほど間にもこの街で導師が噂になったことがあった…」という台詞があるためまたも矛盾が起こる)
しかし、そうなると大地の記憶に映っていた多数の導師はいつの時代のものかわからなくなる。
プレイヤーからすれば、物語始めに「導師は200年いなかった」と植えつけられているため、どうしても短く感じてしまう。
パーフェクトガイドによると先代導師の記憶は人々から消されているとの事。では覚えている人がいるのは何故なのかという話になるので後付け設定と思われる。

天遺見聞録の歴史

物語冒頭から有名な歴史的書物として登場するが書かれたのはたった20年前である。
内容を伝承として扱うには歴史が浅すぎる。

ディスカバリー

天遺見聞録に記載されているものがこれにあたるが、アイゼンの墓も天遺見聞録に載っているらしい。わけがわからない。

・キャラクター関連

各キャラの掘り下げが少なすぎる

エドナの人間嫌いになった理由、プレイヤーにすら明かされないライラの詳しい過去、ザビーダ全般等。

マルトラン

災禍の顕主に仕えている様だが災禍の顕主との絡み等の描写は一切無し。

アリーシャエピソードで、ロゼが古代語を使っている

本篇では遺跡になんて興味なく自分の真名の意味もスレイに尋ねていたロゼが、とっさの契約でアリーシャに古代語で真名命名を行う。
一部の学者にしか扱えず、遺跡好きのスレイも独学で完璧ではないようなものを、3か月の間にわざわざ勉強し習得したのか?
スレイのような導師になるために勉強したなら良い話にも聞こえるが、結局のところロゼはすごいって言わせたいんだろうか。

・穢れ関連

穢れの基準が完全に不明

明確な基準が無い。
悪意、憎悪で穢れるのは容易に理解できる。また、罪悪感があっても穢れてしまう。
さらには、怒りや悲しみ、後悔等のマイナス方向の感情も穢れに結びつくような描写があり、作中でも恋人を無くした天族が
「ずっと悲しんでいたら穢れちゃってスレイに迷惑をかける」という発言をしている。
また、悪事を正義と同一視していても穢れるタイプ(枢機卿フォートン)と穢れないタイプ(ロゼ、ローランスの司祭)がいる。
ちなみに、人から非難される描写がよくあるセルゲイやアリーシャも落ち込んだり、悩んだりしているにも関わらず穢れない。
天族であるサイモンは穢れの中にいてもドラゴンにならない。
信念があれば負の感情を抱いても穢れない等の考察もされているが、枢機卿は悩みor罪悪感があったらしいがそれでも正義の信念のもと行動していたので疑問が残る。
どれだけの強さの負の感情をどれだけの期間持つと穢れるのかは、個人差ということなのだろうか…

穢れなければ殺人OKの風習

天族が人間に対して無関心の印象。殺人に対しての葛藤が無い。殺人に至るまでの背景描写不足。
正義の為に殺人OKなら、テロリストやクーデターの思考回路と同じである。
現代人の感覚では、まさに「最悪の時代」のように感じられる。

善悪はともかく国と民を思ってた枢機卿が憑魔になるのにロゼがならないのは何故?

純粋で穢れを生まないから(白目)枢機卿は根っこでは悪いことしてるなーって思ってる。
しかし枢機卿は自らの行いを国民の為、徹底的に善と捉えている。穢れに関しては本当に謎である。
自分は善い行いをしているはずだと自己正当化し続けると病んできそうではあるが…
ロゼの場合は暗殺を正当化ではなく、本当に正義だと思っているため穢れないと考えられる。
ロングチャット「枢機卿と教皇」によるロゼの推測と枢機卿は教皇への発言から、
教皇の使命から逃げたことに対して深く憎悪した結果穢れた可能性がある(程度の差なので少しなら穢れることはない)
しかしロゼの暗殺も少なからず対象者への憎悪を感じるはずであり5年も続けばさすがにロゼが純粋だからでは済まないはずだが、
実際に済んでいるので憎悪が増す前に(極力感情移入せずに?しっかり観察する前に?)暗殺を行っているのだろうか。
パーフェクトガイドにて、「ロゼは善悪の基準を超えて穢れを生まない」という超設定が発覚。真面目に考えるだけ無駄であった。

憑依元を殺してしまう場合と浄化できる場合の設定が不明

宿屋の娘は浄化できずに亡くなってしまったが、ゴドジンで村長を守るため襲いかかってきた憑魔(村人)は助かった。
村人は何故か原因の描写が無い。
枢機卿の際に説明があったが、では宿屋の娘は人間に戻りたいと思っていなかったのか?
一応、宿屋の娘はスレイ達に撃退された後に逃げ出し、直後に飼い犬の憑魔に食われていたのでそれが原因とも考えられるが、
だとすればわからないまま戦闘し弱った状態で町の外に追い出してしまったスレイ達のせいということにもなる。結局胸糞悪い。
じゃあ飼い犬の方はといえばやっぱり死ぬ。スレイ達がやり過ぎたようにしか・・・。

穢れという概念があるせいで闘技場が無い

「穢れの坩堝」がそれらしいといえばらしいが、敵のレベルは固定の上、クリアしても経験値入らないからやっぱりこれ違う。
とりあえず腕試しに挑戦してみるも失敗してしまうとそのままゲームオーバー。絶対これ違う。
そしてこの坩堝、イベントで危険なものだと聞かされ、ロゼとの会話にもずっと「放っておけないな」と残り続けるが
いざ全ての坩堝を攻略してもトロフィーが手に入る程度で特に坩堝を消滅させるイベント等はない。
ロゼとの会話からもさらっと消える。放っておいてよかったんじゃね?
アリーシャエピソードでは特に会話もないまま挑み、クリアしても何も言わない。いくら闘技場風のオマケ要素にしても雑すぎる。

・イベント関連

アリーシャがイズチの近くまで来れた理由

複雑でない地形だがジイジの領域によって侵入者は誰しもが迷ってしまうというアロダイトの森。
ではアリーシャはどうやって森を突破したのか。気合でどうにかなる程度なのか?
いくら普通の人よりは優れているとはいえアリーシャの霊応力の低さは劇中の描写の通りである。
なのに領域に侵入しイズチの手前ともなる雷神像まで入り込めたのは何故なのか。
そしてそこまで入られてから雷を起こしたジイジは少し遅すぎるのでは。

風の神殿の人間の行き帰り

風の神殿内部は導師でなければ登れないとキャラクターが明言。
風の神殿外周部に階段があるが、始点も終点も階段が崩れており上り降りができない。(イベントでの説明あり)
女性が上った後にザビーダとデュラハンの戦闘で崩れたのか?作中では表現一切なし。
しかし階段が壊れた程度で登れなくなるなら帝国がさっさと階段を封鎖するはずでありそうしても仕方がない理由があると思われる。
例えばあのデュラハンが人間を頂上に導いている等考えられるが、何にしても想像で補わざるを得ない。

試練の試験内容がお粗末

地水火風それぞれの神殿の試練が全てダンジョンクリア&ボス撃破→「お前の心と技は見事だ、力を授けよう」であった。
ダンジョンクリアとボス撃破で技を見るのはわかるが、心の試練は圧倒的に描写不足を否めない。
さらに水の試練は体よく厄介事を押し付けられた上に強力な剣を敵に奪われ、
地の試練は試験官が適当な性格でエドナがややこしくしてしまっただけ、
風の試練は偶然にもその場に自殺願望の人間が居たおかげで心の試練を突破というように
スレイや仲間を本当に悩ませた火の試練以外は締まりが悪かったりギャグテイストな問題が発生したり偶然が重なる展開だったりと
秘力を得るという決戦に向けての重要なイベント、そしてその試練を管理する天族にしてはお粗末で軽いイメージを感じさせられる。
(ただし力の試練についての偶然性についてはチャットで言及あり)

試練は実は導師がパワーアップするだけだったという設定

火の試練ではライラが苦しみ、地の試練では(結果的に)エドナが心の試練を受け、
風の試練でもデゼルが人間を助けて認められている。秘力を貰う際には導師に並んで天族も跪いている。
にも関わらず「実は秘力を得たのは導師だけだったんだぜ」という後から語られる真実。
ザビーダ加入後にもう一度試練を受けなければいけないのを回避するための後付け設定にしか見えない。

子供の扱いが酷い

シナリオ周り、全てユーザーに嫌な気持ちにさせようと思って作ってるとしか思えない。
ロゼ関連は置いておくとして、ストリートチルドレンや貴族街の貴族の立ち話とか、ラスト間際のロゴスとアリーシャとか結局麻薬密売する村長とか・・・etc
序盤超えてから何もかもがモヤる展開。子供だろうが誰だろうがとりあえず死にまくる。助けよう!って展開でも大体死ぬ。
(例:憑魔となった宿屋の少女を浄化するも救えずそれを知らずに無事を信じて帰りを待ち続ける母親を見せつけられる、
 救ったと思っていた敗残兵狩りの少女は再び憑魔化し主人公の目の前で共に生き延びていた他の少年を殺害、
 スリの少年はスレイ達のおかげで更正したようにも見えるイベント後に再びスリを働き失敗、路地裏で死体として発見される。)
何かの病気なのか?それともスタッフが病気なのか?
「最悪の時代」を演出するにしてもやりようはもっとあったはず。とにかく死なせるのは胸糞悪い。せめて主人公が関わった子供くらい救える選択肢が欲しい。

ドラゴンになったアイゼンを元に戻す方法を一緒に探そう!

このセリフでエドナを説得したのに、治す方法を探す描写・イベントは一切なし。
今まで探してすらいなかったのに、戦場に現れたドラゴンを殺してタガが外れたのか、
「俺、覚悟を決めたよ」と最初から言われていた殺すという結論に落ち着く。
一応サブイベントになっているのは「殺すのか殺さないのかはプレイヤー次第です」とでも言いたいのだろうか。
限定アタッチメント入手&エドナ第二秘奥義習得の条件になっているので回避しても損しかないが。
本作の数ある問題点の中でも特に酷すぎる点として話題に挙げられる。

ラスボス戦後のスレイの行動

ストーリー序盤から「憑魔化した人物を救う方法の一つに命を奪うという手段がある」事が何度も登場し、
仲間のロゼやザビーダはそれを度々提案するが主人公であるスレイは頑なにそれを拒み続けていた。
しかしその度に救えず命を奪う結果が繰り返されてしまったせいなのか、
ラスボス戦後にスレイは頭上から降ってきた剣を拾い上げラスボスの胸に突き立てることでとどめを刺してしまう。
いくら相手がラスボスで災禍の顕主と呼ばれる強大な穢れの持ち主で前導師による呪いがかかっているとはいっても
こんな展開では『結局最後は殺すしかないと諦めたバッドエンド』のように見えてしまう。
スタッフはリアリティを求めたらしいが、エンディングくらいご都合主義展開で殺さずに済むストーリーでも良かったのではないだろうか?
穿った見方だが、暗殺者ロゼを全肯定するためなのではないだろうか?
殺すことが正義だというロゼの主張が正しかったことを証明するため
スレイに殺しを決断させたと想像できる。

・その他

戦闘参加PT

人間一人に対し、天族一人参戦という謎設定。
主神(陪神)は導師であるスレイと契約しているのだから(従士と天族が契約している訳じゃない)
別に、人間一人に対する設定はいらない。
まだ、導師のレベルがあがらないと天族を多数戦闘に参加させられない、といった方が納得出来る。
おかげで「みんな行くぞ!」と気合を入れた途端に天族が一斉に引っ込むという残念なシーンが何度も出てくる。
あくまでロゼageの設定。
そもそも浄化することはできなくても天族が戦うことはできるはずだし、
実際、導師と契約していないザビーダが1人で憑魔と戦っていた(浄化ではなく殺害)のだから。

テイルズって毎回謎の○○のRPGてジャンルだが今回の「情熱が世界を照らす」をどこで回収した?

君の響きあうとか、正義を貫くとか他はなんだかんだで理解できるのに他にこんな作品あった?
→紅い薔薇の花言葉は情熱 (薔薇=ロゼ) 
薔薇は色によって花言葉が異なる。 赤いバラ「あなたを愛します」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」
コレは誰かが誰かへ向けた言葉なのでしょうか?想像はあなたにお任せします
※ロゼ とは 《ばら色の、の意》淡紅色の葡萄酒(ぶどうしゅ)。赤葡萄酒と同様に仕込んでから、白葡萄酒のように果汁のみを発酵させて造る。
ロゼワイン。 国語辞典参照
そもそもスレイ達の冒険の結果が描写されたのは大陸の下半分のその後だけであり、
上半分やジークフリートを作った他大陸等、世界のほとんどがどうなっているかもわからないのに「世界を照らした」というのはさすがにおかしい。
災厄の原因もこの2国だし鎮めるのもこの2国で終わるとするとそれに巻き込まれて大災害を受ける他地域はとばっちりもいいとこである。
災禍の顕主がいなくなれば、それら地域も確かに救われるはずではあるが・・・。
世界の定義にも依るが、行為者を主人公であるスレイと仮定すると、「(スレイの人と天族が共存するという夢を叶えるための)情熱が世界を照らす(=希望へ導くための第一歩)」
と考えられなくもないが、その夢が叶ってはいないし、アフターエピを見た限り平和になってもいない。



不満点

理解はできても納得出来ないもの。

・世界(国家・大陸等)関連

大樹とか斜塔とか

ただの観光名所

・能力や力(導師・従士・天族)関連

スレイの秘奥義が雷である理由

グレイブガント盆地でのイベント中に、スレイが「既に習得済みだぜ」と言わんばかりに秘奥義を放つ。
この秘奥義は雷を操るものであり後に修得する第二秘奥義も同様に雷の力を駆使して攻撃する。
他のキャラクターはそれぞれ設定に合ったスタイルで敵を攻撃するが、何故スレイの秘奥義が雷なのか説明がない。
ただの秘奥義の演出で・・・という話だが必殺技が2つとも雷である以上何らかの理由がありそうだが・・・。
雷の天族といえば育ての親であり人間から雷神と崇められているジイジが居るが、ジイジから力を授かったような話もないし、
協力してくれているわけでもない。
それどころか第二秘奥義の習得はセルゲイ関係のイベントなので更に謎が深まる。
アリーシャを含め他のキャラは自身の過去を振り返ったり悩みを断ち切ったりして第二秘奥義を習得するのに。

・歴史関連

天遺見聞録に載っていない遺跡

あえて天遺見聞録に残さなかった遺跡もあるというメーヴィンの発言がある。しかし、先代がどこまで見つけていたかはわからない。
本当に発見されていなかった遺跡があり、ドラゴンを元に戻す方法を見つける等活用方法はあったはずである。
実際はメインに関わらなければ最深部にボスがいる程度で、コピペダンジョンである。

天遺見聞録の地図

物語序盤で「地図が古すぎて使えない。地形が変わっているところもあるだろうし」というような会話がある。
実際のところ地図自体は20年前のものであり、マオテラスや災厄、北の大国の火山の噴火等により地形が変わった可能性もあるが、
アリーシャから聞くまで外の世界も災厄の事も知らなかったスレイ達がそこまで想像できるとは考えにくい。

・キャラクター関連

アイゼン(エドナ兄)や他の天族が八天竜になった原因

せめて主要キャラの兄の原因くらい…。

セルゲイの弟(ボリス)の石化

導師一行が戦闘で石化した場合、時間経過or戦闘不能で治る。しかし、 メデューサを倒してもボリスやその他石化した人間の石化が解けることはない。
『デスティニー』のフィリアのように過去のシリーズではイベントで石化していた人物も復活するケースがあるので、死んでいるとしても石化は解けても良かったのでは?
ただし導師一行は憑魔と戦う力を持っているので特別に耐性を持っているとも考えられ、
本作ライターが過去に手がけた『ハーツ』でも(石化ではないが)同じような境遇の登場人物たちが戻ることなく亡くなっているのでそういう作風として仕方ない事と諦めるしかない。

・イベント関連

各地の地の主開放イベントがやっつけすぎる

各地の土地を守護する天族と器を探すイベントではレディレイク以外、器はほとんど既にあるもので代用していた。
イベントを考えるのが面倒臭かったのか…毎回器を探すのも正直面倒なので省かれていたのは助かったが、
毎度省略してしまうような設定なら不要だったのでは?

神器獲得のイベント

あったのはミクリオのみ。ライラとエドナとデゼルはすでに本人が保有しており、デゼルに至っては加入の際に神器の話すら出ない。
あっさりと神器が集まってしまうためこれまた必要な設定だったのか疑問。

獅子戦吼習得イベント

セルゲイに気に入られたスレイが唐突に伝授されあっさり習得。秘伝とは何なのか。ていうかいきなりすぎる。
ラスボスが切り札(秘奥義)として使いスレイと撃ち合って相殺するイベントがあるほどの技なのだから、
ライオン丸初登場時に獅子戦吼によって敗北→セルゲイが使うのを見て話を聞く→伝授され秘奥義として習得→最終戦で敵と撃ちあう・・・くらいできなかったのか。
ちなみにスレイ第二秘奥義もセルゲイとの会話の後に突然修得する。セルゲイ何者さ。

宿屋で泊まって夜に憑魔退治!

宿屋に泊まって夜憑魔、夜憑魔。ワンパターン。少しは演出を変えて欲しい。

・その他

過去作では入れていた民家に入れなくなった

システムの関係で省いたか。その癖宿屋の内装は全て一緒。単なる手抜きにしか見えない。
エクシリアでも全国だけならず異世界ですら港が全く同じでプレイヤーから批判されていた。


他にもあればどんどん付け加えてください。
また、暫定的に載せてあるだけなので、見やすく編集していただければ幸いです。

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最終更新:2019年07月30日 10:37