リーンの翼

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概要

2005年から2006年にかけてインターネットで放映された全6話のアニメ作品。
「機動戦士ガンダム」シリーズで有名な富野由悠季氏の小説『リーンの翼』を原作とし、
その続編となる形で富野氏自らが本作・アニメ版『リーンの翼』製作の指揮を執った。
また、『リーンの翼』は富野氏の幾つかの作品で描かれる異世界「バイストン・ウェル」を
構成する作品の一編であり、『聖戦士ダンバイン』とも深い関係にある。

ストーリー

舞台は第二次世界大戦終結後の日本。
主人公「エイサップ・鈴木」はとある事件をきっかけに異世界「バイストン・ウェル」に迷い込んでしまう。
彼はそこで一人の男と出会う。異世界の一国を治めているその男は、かつてはエイサップ達の世界で
日本のために戦っていた旧日本軍の特攻隊員「サコミズ・シンジロウ」であった。

登場人物

エイサップ・鈴木

  • 主人公。特徴的な名前は日本人とアメリカ人の混血児のため。
  • 大学浪人中のフリーターという設定ではあるが小説版では普通に大学生。
  • アメリカ軍の岩国基地司令の息子であり、悪友の朗利と金本にせがまれては、迷惑に思いつつもその立場を利用して情報を流したりしていた。
  • 物語開始当初の舞台は山口県岩国であるが、最終決戦の舞台が何の説明もなく東京に移るのは彼が東京出身だから。
    • (バイストン・ウェルからの帰還先は生家というシリーズ定番の設定)
  • 原作シナリオがうまく分割されたおかげか結構主人公をやっている。

エレボス

  • 「バイストン・ウェル」に住む妖精。『ダンバイン』のチャムとはサイズが違うが同じミ・フェラリオ種。
  • 劇中では最上級のフェラリオであるチ・フェラリオと間違われるが、これは富野監督自身が設定を忘れていたため。
  • 原作では最終決戦の数分間のみ、鈴木君とナナジンに同乗していたが、
    ショウとチャムを意識してか本作では序盤から同乗する事となっている。追風役として便利。
  • 実はフェラリオという生物は「気持ち良い事」を好むという設定を持つ。
    • 劇中でも反乱軍に行為を求められたが、エレボスは面食いなのかフっていた。

リュクス・サコミズ

  • ヒロイン。サコミズ王の娘。鈴木君を膝で殴るお姫様。
  • 父の野心を正すためにリーンの翼の沓を持ち出すが、地上界にオーラロードを開き混乱をもたらしてしまう。
  • 直接戦うことはほぼ無かったが、オーラバトラー自体には何度か乗った経験がある。
  • 今作では非常に珍しい周回ごとに特定ルートを通らないと正式参戦してくれない御方。
    • 都合上、ロミナ姫の衣装チェンジイベントとは二者択一となっている。

サコミズ・シンジロウ

  • バイストン・ウェルにある国「ホウジョウ」を治める国王。漢字で書くと迫水 真次郎。
  • 元大日本帝国海軍の特攻隊員。しかしその任務を果たす事無くバイストンウェルに落下した。
    • 彼の奥底には「あの時特攻で死なずに生き延びてしまった」という意識とアメリカへの敵対心が根強く残っている。
    • オーラロードが開いた結果21世紀の日本に飛び出し、アメリカと同盟を組み傅く日本を見てしまい…
  • へリコンの地を平定させた生きる伝説の聖戦士。ホウジョウ建国時は多くの人々に望まれて王位につく
    • しかし老いる事無く生き権力を持ち続ける伝説の聖戦士は、民から畏怖されると共に次第に疎ましく思われるようになる…
  • 正しい意味での「老害」と言うべき一面を持つ人物だが、良くも悪くも純粋すぎたからこそ招いた事。
    • そもそも前提と目指す所が現代っ子のエイサップとは噛み合っておらず、そのため微妙にずれた応酬が展開されるハメに。
  • いわゆる「富野節」と称されるセリフ回しが最も顕著な人物。
    • その中でも一二を争うほどネタにされるセリフは、今回まさかのDVE化。
  • 今も昔も有りがちな、異世界召喚勇者物のなれの果てと考えるとかなり笑えない人でもある・・・。
    • ダンバインのファンタジーとの融合ロボットといい、富野監督の鋭さが際立つキャラである。
  • その出自(旧帝国軍人)の関係からか加藤と絡む。
  • 条件を満たすと自軍に加わってくれる。鈴木くんとの合体攻撃もあり、その戦闘アニメは必見。
    • 魂を持ってるので瞬間火力は鈴木くんを上回る。
  • 直心影流剣術という剣術の使い手、ちゃんと実在する流派の一つである。
    • 「ヤエェェェェッ!」というのは直心陰流の打ち込みの気合である。

矢藩 朗利

  • エイサップの悪友。「やはん ろうり」と読む。在日アメリカ基地で働く父親への反発から、過激な反米思想を持つ。
    • 「朗利」は初期設定の真性のロリコンという設定の名残がそのまま名前に残っただけ。
  • 行き過ぎた反米思想でアメリカ軍基地に爆破テロという凶行に走り、さらにオーラバトラーを手にしたことで力に溺れ東京都民を嬲り殺したとんでもない男。
  • プレイヤーが忘れかけた頃に鳴り物入りで再登場する彼らだが、一定条件を満たしていると見事なかませ役となる。
    • 「地上人のオーラ力」と言うタイトルの意味合いも大きく変わるので必見。
      • 中断メッセージで金本と一緒に隠し要素について言及していた通り「スゲェ事」になったのは確かである。
  • 劇中明確に描写がある訳ではないがアニメ版では金本とラブい関係、小説版ではノーマル性癖の右翼。

金本 平次

  • エイサップの悪友。日本人であるが在日韓国人の三世という設定。
  • 外国人に近い環境が理由か定かではないが、鈴木君・朗利・平次の三人は差別を受けていた経験を持つ。
    • 「差別されてたんだろ!」という台詞が彼の歪んだ本音を如実に表している。

コドール・サコミズ

  • CV:林真里花
  • サコミズの後妻である女性。自らの娘ではないリュクスを嫌っている。
  • バイストン・ウェルでオーラバトラーを製作していた部族の生き残りであり、
    戦争で技術を無理矢理奪ったサコミズの首を常に狙っている。
  • 褥があたたかいらしい。

コットウ・ヒン

  • フガクの指揮を務めるホウジョウ軍の武将。中の人はロックオンと同じ。
  • 「ヘ、へへへ、へへ」まさかのDVE化である。なおこの時、恐怖のあまり失禁している。
  • 骨董品。

ムラッサ・メェン

  • ホウジョウ軍の女武将。
  • 村雨。

カスミ・スガイ

  • ホウジョウ軍の武将。和平を装い騙まし討ちを行うサコミズの作戦の実行犯。
    • 原作ではサコミズ王の狂気を象徴する凄惨な悲劇であったが、今作では孔明先生の手によって・・・
  • 女の名前なのに…なんだ、男か。

アマルガン・ルドル

  • 反乱軍の御大将であるご老体。かつてはサコミズと共に戦争を駆け抜けていた仲。
  • ダンバインで言うところの反ドレイクのポジションだが、原作での反乱軍は エイサップと一度も共闘したことがない
    • 待ったなしの展開が続いた結果、関わる機会が無くなってしまったのが最大の原因か。
    • 本作では自然にエイサップと共闘する上に自軍入りしているが、結構スパロボ補正が働いている。

キキ・アッテル

  • 反乱軍の女性パイロット。補給担当。

ヘベ・ゲッテル

  • 反乱軍の女性パイロット。修理担当。
  • キキと合わせ劇中でもあまり活躍しないため、参戦は危ぶまれていたが無事に登場となった。

アレックス・ゴレム

  • CV:大川透
  • 鈴木君の父親。第二部終盤では人類軍の味方側の人物として活躍する。
  • 実は敏子とは浮気関係であり、本国に残した妻と離婚したという経歴を持つ。
  • 不倫、クーデターに参加と序盤はろくでもない印象を受ける言葉ばかりが彼を取り巻いていたが、クーデターはアメリカを憂いての行動であり、
    クーデターを起こそうとしていた上司の目的が自分の利益のためと分かるとそれを止めたりと確固たる自分の信念を持っている。不倫に関しても敏子との約束を守り元妻と離婚はしている。
  • スパロボでも人類軍に身を置きながらUXを助けてくれたりと結構いい人。

鈴木 敏子

  • CV:唐沢潤
  • 鈴木君の母親。夫とも蟠りがあるせいかやや息子を溺愛している節がある。

ジャコバ・アオン

  • CV:甲斐田裕子
  • バイストン・ウェルの命の生まれる地「ワーラー・カーレーン」に住むフェラリオの長。
  • 思念波、瞬間移動など不思議な事象を操り、バイストン・ウェルを監視している。
  • バイストン・ウェルを混乱させるサコミズに対し、娘であるリュクスに殺させようとするなど、善人とも悪人とも言えない存在。
    • ダンバインにも同名のキャラが登場するが今作では「同一人物だけど別のジャコバ」という扱い。スパロボZシリーズの某人物みたいな感じ。

登場機体

ナナジン

  • 異世界「バイストン・ウェル」で建造された新しいオーラバトラー。
    • 今作ではダンバインのショット・ウェポンが製作した新式オーラバトラーという設定になっている。
  • 鈴木以外は動かすことすら出来なかったという曲者。
  • 武器はほとんど刀のみ(と言っても大体のオーラバトラーがそんな感じ)だが、漫画版では戦艦の主砲(火球弾)を真っ二つにするという荒業をやってのけた。
    • 某ACEゲーではガダやオーラシップ砲などを装備していたりもした。
  • 当初は名無しだったが、名無しと呼ぶ鈴木君の言葉を「ナナジン」と勘違いしたサコミズ王が結果的に命名した。
    • 「ナナジンと名付けたか!七福神の!」と勝手に由来まで想像された。
      • 現実は最後まで名前が決まらず、監督に掛け合ったスタッフが「名無しの」と口を滑らせたことから命名されたらしい。
  • オーラバトラーはバイストン・ウェルに生息する巨大な虫が素材のため、虫に似たフォルムが目立つ。
  • ちなみに『リーンの翼』のオーラバトラーのオーラコンバーターは虫でいうところの腹部にあたる部分。

アッカナナジン

  • 原作では成長したエイサップのオーラ力にナナジンが変色した姿。赤い華でアッカ(赤華)と読む。
    • つまり桜の花。
  • アニメでは何の前触れも無く、オウカオーとオーラロードを越えた際にいきなり赤く変化していた。
    • 本作においては熱いイベントとともにこの姿へと変わる。
  • 劇中であまり派手な動きが無かった反動か、今作の戦闘アニメではもの凄い高機動戦を見せてくれる。

ギム・ゲネン

  • 反乱軍の主力量産型オーラバトラー。肩についてる腕のような部分で刀をマウントしてるのが特徴。
  • 上記のとおり反乱軍が使用するほか、リュクスも乗ったことがある。
  • 隠し要素であるリュクス機を含めれば自軍に計4体も編入される事になる。
    • リュクスのギム・ゲネンは機体ボーナスが非常に優秀。地味だと無視するには勿体無いほど。
  • アマルガン隊3体の合体攻撃は、トドメ演出がちょっと可愛い。

オウカオー

  • 蝶のような羽を持つオーラバトラー。名前はサコミズがかつて乗っていた特攻機「桜花」から。
  • やはり武器は二振りの刀のみ。リーンの翼がどういう扱いとなるかが見所。
  • 某ACEゲーではスパロボ史上に残る偉業を単機で達成した。詳しくはプレイしてみよう。
  • オーラバトラーの癖してオウカオーの羽が原因でかなり硬い、おまけに避けるわ攻撃が痛いわとUX屈指の強敵である。

シンデン

  • ライデンを元にしたホウジョウ軍の新型オーラバトラー。
  • 朗利と金本がサコミズから受け取り、東京を焼き尽くさんとした。
  • 名前の由来は旧日本軍の試作局地戦闘機「震電」から。

ライデン

  • ホウジョウ軍の量産型オーラバトラー。ムラッサ、カスミも搭乗している。
  • 名前の由来は旧日本軍の局地戦闘機「雷電」から。

アプロゲネ

  • 反乱軍の旧型オーラシップ。
  • 今作ではユニットアイコンのみの登場。

キントキ

  • ホウジョウ軍の新型オーラシップ。
  • 今作ではユニットアイコンのみの登場。

フガク

  • ホウジョウ軍の旗艦。オーラエンジンにより光を撒き散らしながら動く。
  • 名前の由来は旧日本軍の戦術爆撃機「富嶽」から。ただし計画のみで開発はされなかった。
  • 何故か何かと撤退する、最近のスパロボでは割と珍しいユニット。

F-35

  • 実在する米軍のステルス戦闘機。
  • 今作ではユニットアイコンでよく似た戦闘機が登場する。

補足

  • サコミズ失踪→第二次世界大戦終結→(約70年後)→エイサップがバイストンウェルへという時系列である。
  • バイストン・ウェルの時間の流れは扱われる作品によって「早い」とも「遅い」とも設定が変わる、これも創造主である富野監督自身が設定をわ(ry
  • 同世代のアマルガンは歳相応の老人ではあるがサコミズが壮年の若々しい姿を保っているのは強いオーラ力がなせる業であると思われる。
  • 原作小説・アニメ・小説完全版・コミックそれぞれで内容が違い、全てパラレル扱い。
    • 原作小説はサコミズが主役でバイストンウェルに召喚された際のお話。オーラバトラーが一切登場しない。
      • ちなみにラストでサコミズはアマルガンに殺され、その意思のみがリーンの翼と一体化して地上に帰還し、日本への三発目の原爆投下を防ぐという、アニメのストーリーには繋がらない結末になっている。
        ただし、『ダンバイン』につながるのはこちらと思われる。
    • アニメは今回参戦したもの。主役はやっぱりサコミズエイサップ。
    • 小説完全版はアニメ部を補完した物。逆にコミックはアニメ準拠で小説版の要素が少し混じる。今度こそ主役はエイサップ。
  • 小説版はいわゆるトミノ節炸裂な内容。
    • 18禁でもいいくらいエログロ要素満載。
  • コミック版の作者は今回同時参戦したガンダム00のTV版コミカライズを担当した一人である大森倖三。
    • アニメに基本的に準拠しており、なおかつ「まるで総集編のようにわかりにくい」とネタにされるアニメより理解しやすくまとめられている。初心者にオススメ。
  • 2010年末に発行されたカドカワ・ムックNo.373「Newtype Library 冲方丁」にて富野監督と冲方丁氏が6回に分けて対談した記事が掲載されており、その第一回にてリーンの翼について語り合ってる。今作でリーンの翼とダンバイン、ファフナーがクロスオーバーしたのは偶然なのか・・・?
    • ちなみに他人を素直に褒めないことで有名な富野監督だが、この対談にて「僕は、冲方丁という作家が生まれたことがとてもうれしいんです。」と素直に冲方氏の才能を認めている。

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最終更新:2023年10月20日 10:30