日時

原則として毎週木曜21:00~22:30

テキスト

メイン:伊藤清『確率論』岩波基礎数学選書
サブ:佐藤坦『はじめての確率論 測度から確率へ』共立出版株式会社

※現在メインテキストは一時中断中です。サブテキストにより測度論の基礎を扱います。

形式

  • 毎週発表者を決めて、輪講形式をとる。
  • 発表者に疑問点などをどんどん質問しよう。
  • 例題を扱うかどうかは発表者に委ねる。しかし、定理など重要なものや具体例となりうるものは発表することが望ましい。
  • 聴講も歓迎する。聴講者からの質問も可。

前提知識

  • 集合・位相の事実はある程度既知とする。
  • テキストでは測度論はほぼ前提とされているが、このセミナーでは確率論に必要な分はすべて補足をする。

参考書など

  • 小針晛宏『確率・統計入門』岩波書店
ルベーグ積分をまったく仮定しない確率・統計の入門書。証明に飛躍はほぼないといえるので、確率論を簡単に概観するには適していると思われる。
  • 高橋敏『確率論』共立出版
こちらは測度論を仮定する確率論のテキストである。なお、測度論・積分論は前提とされているので、完全初学者には適していないように思う。しかし、証明は丁寧。このテキストは大数の強法則と中心極限定理に詳しいイメージである。
  • 森真『入門 確率解析とルベーグ積分』東京図書
このテキストでは集合位相の知識があれば、ゼロからルベーグ積分と確率論をやれるといっても過言ではないだろう。当ゼミで測度論の基礎を扱う際のテキストの候補にもなった。個人的に読みやすいのでおススメ。

備考

  • 発表者は一応3人で回す方向に。もちろんやりたいという方を募集しています。
  • サブの佐藤本で測度論の基礎を扱ったうえで第2章「確率測度」へと進みます。
  • 予定としては、メインテキストに戻った後のことも考えて全部読み切ってしまいたいところである。

リンク


次回予告

2016/11/21(Thu) 第39回 §1.4 確率変数(概収束(残り)&確率収束)(担当:雄来)
※伊藤本は一時中断し、測度論の基礎を佐藤本で扱います。

活動報告


メインテキスト1章

第1回 2016/1/7(Thu) セミナーの流れを簡単に確認した後、確率空間に関する定義を行った。WB画像
第2回 2016/1/14(Thu) §1.1の残りを扱ったあと、例題1.1の議論を行った。(完全版は次回)その後、実確率変数を導入し、Xの確率法則が確率測度であることを確かめた。WB画像
第3回 2016/1/21(Thu) 例題1.1を完全に終了。その後は諸事情のため今後のセミナーについての議論を行った。WB画像
第4回 2016/1/28(Thu) 確率ベクトルと関数を定義した。その後、期待値を定義し、性質を確認した。また、指示関数を定義し、その性質の証明をした。WB画像
第5回 2016/2/4(Thu) 分散・共分散・標準偏差・相関係数を定義し、性質を確認。また、「almost surely」を定義。WB画像
第6回 2016/2/11(Thu) a.s.に関する定理並びにチェビシェフの不等式など、§1.2の残りを消化。例題1.2を2つ扱った。(次回あと2つ扱う予定) WB画像
第7回 2016/2/18(Thu) 例題1.2をもう2つ扱い、§1.2を終了。§1.3の(a)と(b)で一般の確率変数および試行の混合について考えた。WB画像
第8回 2016/2/25(Thu) §1.3(c)の試行の直結合を定義。乗法律とエントロピー最大の原理を公理として認めた上で、エントロピー最大の原理から乗法律を導いた。WB画像
第9回 2016/3/3(Thu) 主催者の私用により休講。
第10回 2016/3/10(Thu) §1.3(d)の樹形結合を扱い、例題1.3を解いた。その後、§1.4の序盤を扱い、条件付確率の定理を1つ示した。WB画像
第11回 2016/3/17(Thu) §1.4の条件付確率の続き。P_{A}(B)について、AをXの見本点xと集合Bの関数とみてさらに掘り下げた。WB画像
第12回 2016/3/24(Thu) 主催者欠席のため休講。
第13回 2016/3/31(Thu) 樹形結合と条件付確率の関係性を扱い、§1.4を終了。§1.5の独立性に入り、部分系が独立であることと確率変数全体が独立であることの関係を見た。WB画像
第14回 2016/4/7(Thu) §1.5続き。集合列の独立性を定義し、それに関する同値な命題を扱った。(証明の完全版は次回) WB画像
第15回 2016/4/14(Thu) 前回の証明の残りを終わらせ、直結合との関連を述べて§1.5を終了。例題1.5を扱った。WB画像
第16回 2016/4/21(Thu) 平均値の乗法性、分散の加法性を示した。生成関数を定義し、その乗法性および例を扱った。WB画像
第17回 2016/4/28(Thu) §1.7の大数の法則を扱い、その後大数の弱法則・大数の強法則の話に触れて第1章を終了。 WB画像

サブテキスト15章

第18回 2016/5/5(Thu) 距離空間を復習する回Part1。距離空間であることの定義とその例を確認した。また、点列とその収束性、およびコーシー列の定義を確認した。WB画像
第19回 2016/5/12(Thu) 距離空間を復習する回Part2。距離空間が完備であることの定義と、完備である距離空間の例を扱った。 WB画像(仮)
第20回 2016/5/19(Thu) 参加者の都合が合わず休講。
第21回 2016/5/26(Thu) 距離空間を復習する回Part3。距離空間上の開部分集合と閉部分集合の定義を確認し、それにまつわる定理や命題を示した。 WB画像
第22回 2016/6/2(Thu) 距離空間を復習する回Part4。距離空間上でのコンパクト性やε-網、全有界を定義し、コンパクトであることと同値な条件を述べ、証明を行った。 WB画像
第23回 2016/6/9(Thu) 距離空間を復習する回Part5。前回の残りのハイネボレルの定理を示し、連続関数や閉包、内部、一様連続を定義した。その後、それらにまつわる性質を扱い、距離空間の復習を一通り終了。 WB画像

サブテキスト1章

第24回 2016/6/16(Thu) 発表者の都合により休講。
第25回 2016/6/23(Thu) コイン投げの例を通して、なぜ測度論が必要なのかの導入を簡単に行った。また、σ-集合体の定義と例について述べた。WB画像
第26回 2016/6/30(Thu) 前回の続きとしてσ-集合体の性質を示した。その後、σ-集合体の生成に関する定理とその例をみた。ボレル集合の定義と例も扱った。WB画像
第27回 2016/7/7(Thu) 前回の続きとして、関数族から生成されるσ-集合体の定義とその例を見た。その後、直積σ-集合体を定義した。それを用いて、d次元ボレル集合体が1次元ボレル集合体の直積σ-集合体であることを示した。WB画像
第28回 2016/7/14(Thu) 演習問題2を解いた。その後、§1.3に進み、確率測度の定義といくつかの例を見た。WB画像(演習問題2) WB画像(確率測度)
第29回 2016/7/21(Thu) 確率測度の性質をいくつか述べた。それらの帰結として、単調連続性およびボレル・カンテリの定理を示した。WB画像
第30回 2016/7/28(Thu) 発表者の都合により休講。
※以下休講の場合は除く。
第31回 2016/8/11(Thu) ボレル確率測度を定義し、その性質を見た。
第32回 2016/9/1(Thu) 諸事情により、いったん分布関数を飛ばして確率空間の完備化の話に進んだ。その後、測度についての議論に入った。
第33回 2016/9/8(Thu) 前回の測度の残りの議論をし、分布関数に戻った。ボレル確率測度から分布関数を定義した。
第34回 2016/10/6(Thu) 分布関数の残りの議論を済ませ、§1.3を終了。§1.4の確率変数の節に入った。可測関数および可測写像の定義と例を見た。
第35回 2016/10/27(Thu) 前回に引き続き、可測関数の性質を見た。
第36回 2016/11/3(Thu) 可測関数の性質の残りを示し、単関数に進んだ。単関数の定義や性質を見た。
第37回 2016/11/10(Thu) 単関数の残りの議論を済ませ、確率変数とは何かについて述べた。また「a.e.」についても触れた。
第38回 2016/11/17(Thu) 確率変数列の概収束について、定義や性質、同値な言いかえの議論を行った。


今後の予定(願望)

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最終更新:2016年11月21日 14:47