レンズ |
C.C.ペトリf1.8/45mm 4群6枚 |
シャッター |
ペトリMVE B・1〜1/500秒 |
露出計 |
セレン光電池使用、ファインダー内、ボディ上部に指針式メーター |
対応フィルム感度 |
ISO(ASA)10~200 |
重量・大きさ |
137x85x81mm 620g |
価格 |
¥16,800- |
発売 |
1963年X月 |
ペトリ7の露出計をファインダー内とカメラ上部から確認できるように改良したもの。
写真の個体の黒塗装は後塗でオリジナルではないと考えられる。
巻き上げレバーも上面から背面に移された。これは意匠をシンプルに見せるとともに、組み立て時にもメリットがあったとされる。
また、
「日本写真機工業会編 戦後カメラ発展史」(昭和46年3月1日発行)によれば、1970年の時点で累計台数が70万台を超えたとされ
ており、ペトリの中でもロングセラー機のひとつである。 国内での販売終了後も、ホットシューを装備した7SIIにモデルチェンジする1976年まで海外向けに生産された。
ペトリ7とは逆にF1.8モデルが先に発売され、後からF2.8モデルが追加されている。
長期間にわたって生産されたため、様々なバリエーションがみられる。ペトリ7には採用されていたグリーン・オ・マチックファインダーを廃止したものの、後に復活していることが窺える。
外観上の細部の変更のみならず、ボディダイキャスト、フィルム巻き上げ・チャージ機構も変更されている。
生産前期(S/N726675、フィルム室番号7)の底部
生産後期(S/N1014692、フィルム室印字09)の底部
参考:ペトリ7sIIの底部
ペトリ7sのデザイン上の特徴としてシャッターボタンのあたりのトップカバー前面に横長の細長い窓がある。(生産後期のモデルでは廃止)
露出計に光を導くための採光窓と考えられたが、内部構造を確認したところ、採光窓としては機能していないことが判明した。
ペトリ7sのトップカバーを外し内部構造を確認した。シャッターボタン前面から露出計に光を導く窓、プリズム等がないことがわかる。
「採光窓」をトップカバー内側から確認した。窓は白色の樹脂でふさがれており、この樹脂はほとんど光を透過しないことがわかった。
1963年の「Petri Story」には生産型と異なる意匠のペトリ7sが掲載されており、これは資料の発行時期から試作機の可能性が高い。
この「試作機」のペトリ7sには「採光窓」が見られないことがわかる。
以下の写真の個体は、ファインダーグラスがペトリ自慢のグリーンでない(初期生産型と推測される。)。
最終更新:2021年09月01日 12:40